510071213 アロンダイト 凶心『壊滅を望みし激情』
あれから数日後――
【アロンダイト】 ………
アロンダイトはまた一人、 草原で佇んでいた
【アロンダイト】 …!
何をしていたの? そんな彼女に声を掛けるマスター
【アロンダイト】 考えていました
【アロンダイト】 今までの私は…
【アロンダイト】 世界に絶望し、 世界を終わらせるために 戦っていました
【アロンダイト】 それは… 忘れてしまいたいほどの 過去があったからです
【アロンダイト】 そう、私は…… 忘れようとしていた
【アロンダイト】 辛く悲しい出来事を
【アロンダイト】 でも…あなたと出会って、 変わりました
【アロンダイト】 忘れるのではなく…… 胸に受け止め、 乗り越えられるようになろうと
【アロンダイト】 あの日、マスターが 言ってくれた言葉…
【アロンダイト】 破壊衝動と向き合い、 一緒に乗り越えていこう
【アロンダイト】 あなたのそばにいるうちに… やっと…
【アロンダイト】 乗り越えよう そう思えるようになったのです
【アロンダイト】 あなたが隣にいてくれたら… できる気がするから
――と、 話している2人を取り囲む 異族の群れ
【アロンダイト】 下がって下さい、マスター
武器を構えるアロンダイト
そんな彼女に、マスターは言う 大丈夫、できるよ だって君には…仲間がいるから
【アロンダイト】 …!
その言葉通り、 2人を助けに来てくれた姫達
【アロンダイト】 みんな……!
【アロンダイト】 これまでは、仲間の存在なんて 意にも介さなかった……
【アロンダイト】 でも、今は感じています 仲間が私に 力をくれる存在だということを
そう告げて、姫達と共に 異族を迎撃するアロンダイト
それは彼女が新たな力に 覚醒した瞬間でもあった
【アロンダイト】 世界を終わらせるつもりだった
【アロンダイト】 人間を滅するつもりだった
【アロンダイト】 でも…
【アロンダイト】 あなたの隊にいれば… 私も変われるかも知れない
【アロンダイト】 あなたが私の暴走した感情を 止めてくれる
【アロンダイト】 あなたの傍にいれば 安心してこの剣を振れる気がします
マスターを見つめるアロンダイト その目には、希望の光が宿っていた
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