510531211 鬼灯わらべ 何もない一日から
【鬼灯わらべ】
あっ、帰ってきた!
お疲れ様なのじゃ~♪
とある日、街中の依頼を解決して 宿へと戻ってきたマスター
そんなマスターを異世界から 隊に加わった鬼灯わらべが 出迎えてくれる
【鬼灯わらべ】
お茶、用意しておいたからね
ほらゆっくりしたって♪
わらべに促されるまま席につくと、 マスターはどっと疲れを感じた
【鬼灯わらべ】
マスター様も毎日毎日大変じゃ~
てか、ここ最近休んでないじゃろ?
そういえば… 最後に休日を取ったのは いつだっただろうか
【鬼灯わらべ】
ああ~ダメじゃダメじゃ
ばあちゃん心配じゃ!
【鬼灯わらべ】
いくら世のため人のためと言え、
マスター様も自分をいたわらんと~
【鬼灯わらべ】
よし決めた!
明日は休みじゃ、マスター様!
【鬼灯わらべ】
そしてばあちゃんと一緒に
気晴らしに遊びに行かんか?
【鬼灯わらべ】
なあ、いいじゃろ?
ばあちゃんも暇なんじゃ~
もっと構ってくれ~
ニコニコとした笑顔を浮かべ、 マスターにねだるわらべ
それが彼女の願いなら 叶えてあげるのがマスターの 役目なのかもしれない
【鬼灯わらべ】
おおっ♪いいのか?
ふふっ、明日が楽しみじゃ♪
こうしてわらべの願いを聞き入れ 彼女と共に出かけることになった マスター
そして、翌日―
【鬼灯わらべ】
う~ん、異世界の街並みは
いつ見ても面白いなあ~♪
【鬼灯わらべ】
こうして歩いているだけでも、
テーマパークに来たみたいで
テンションが上がっちゃうなあ!
【鬼灯わらべ】
…ん?どしたんマスター様?
さっきからジロジロ見て?
先ほどからただ街を歩いているだけの わらべに対し、マスターは何かする 予定はないのかと尋ねる
【鬼灯わらべ】
うん、特に予定はないなぁ~
【鬼灯わらべ】
こういう何もない日に
だらだら散歩をする
【鬼灯わらべ】
それって、とっても幸せで
贅沢なことだと思わん?
そういうものか、と わらべの言葉を受け入れたマスターは 彼女に従って散歩を続ける
【鬼灯わらべ】
うん、いい調子じゃ!
【鬼灯わらべ】
こうして街を歩いていると、
普段気付かない物に気付くじゃろ?
【鬼灯わらべ】
街中で楽器を演奏してる人、
お菓子を持って楽しそうに歩く人
【鬼灯わらべ】
そして入ったことのない店…
そこまで言ってふと わらべは一件の店の前で立ち止まる
【鬼灯わらべ】
なんじゃ?骨董品店?
マスター様は知っとる?
その古めかしそうな骨董品店は、 マスターも入ったことのない店だった
【鬼灯わらべ】
これは面白そうじゃ♪
さっそく入ってみるとしよう♪
こじんまりとした店内には、 壺や絵画などが並べられている
その中でわらべとマスターは、 異質な物を発見した
【鬼灯わらべ】
なんじゃ?このカード…?
わらべが手に取ったそれは、 キラキラと光るカードだった
【鬼灯わらべ】
ばあちゃんがいた世界にも
こんなカードはあったが…
【鬼灯わらべ】
この光り方は見たことのない物じゃ
なんだか面白そうじゃのう!
カードを手にして、 にこやかに笑うわらべ
それならば、とマスターは 店の主人に代金を支払う
【鬼灯わらべ】
うん?買うのかマスター様?
不思議そうにするわらべに、 マスターは今日の記念だと語る
【鬼灯わらべ】
なるほどな♪
こうして見つけたのも、
きっと何かの縁じゃ♪
嬉しそうにするわらべを見て、 マスターは何もない一日も よく見ると新しい発見がある…
わらべのお陰で、充実した 一日を過ごすことが出来たと お礼を言うことにした
【鬼灯わらべ】
ふふっ♪そうじゃろう?
マスター様がそう思ってくれて
ばあちゃんは嬉しいぞ♪
上機嫌に手をパタパタと動かす わらべと共に、マスターは帰路に つくことにしたのだった…
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