513001211 ロンギヌス 聖槍と崇めるなッ!
街の朽ち果てた教会に住み ひたすらストイックに修行に励む キラーメイル、ロンギヌス
教会の外で マスターはその様子を じっと見ていた
【ロンギヌス】 …………
槍を振り続ける彼に 声を掛けてみる
昨日の戦いもすごかったね
【ロンギヌス】 …………
あんなにたくさんいた魔獣を 全部一人で倒すなんて
【ロンギヌス】 …………
さすがは“聖槍”ロンギヌスを キラーズに持つだけあるね
【ロンギヌス】 …………
次の瞬間、ロンギヌスの槍が マスターの口元で止められた
【ロンギヌス】 聖槍…だと?
汗を垂らし、うなずくマスター
【ロンギヌス】 聖槍と崇めるなッ!
【ロンギヌス】 槍など、“殺すため” “命を奪うため”の道具 所詮は血に汚れた鉄の塊でしかない
【ロンギヌス】 そして、それは… この俺も同じだ
どういうこと…?と マスターが問う
【ロンギヌス】 戦って… ただ奪うだけの存在… 価値のない命だ…
そんな…君の戦いによって 希望の光を得た人も…
【ロンギヌス】 笑止… 確かに民間人にとっては 俺達の戦いは希望だろう
【ロンギヌス】 しかし 当の本人に“光”が届かぬのだ その戦いに光などあるはずもない
視力を失った右目を見せるロンギヌス そして槍を引くと 再び修行に戻るのだった
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