530381211 滝夜叉姫 遙かなる夢
マスターの隊へ加わった 異世界の妖怪、滝夜叉姫
元の世界では、妖怪達の 国の長とのことらしいが…
【滝夜叉姫】 これマスターよ あれはなんじゃ?
【滝夜叉姫】 …ふむ、こちらの世界の武器か 何やら面白い形をしておるな
【滝夜叉姫】 むむっ!? あれはなんじゃ!?
【滝夜叉姫】 おお!面白い形の建物じゃ! 案内するのじゃ、マスターよ
【滝夜叉姫】 この料理は美味じゃのう! もう一つ頼むぞ、店主よ!
こちらの世界に興味津々の 滝夜叉姫はマスターを振り回し あちこち案内をさせていた
その楽しげな様子は、 とても一国の主とは思えない 可愛らしい少女そのものだ
【滝夜叉姫】 …うむ、わらわは この世界が気に入ったぞ マスターよ
【滝夜叉姫】 これは、ただ観光する だけでは飽き足らぬ
【滝夜叉姫】 どうにかこちらの世界に 領地を持つことは出来ぬかのう?
こっちの世界に 国を作る必要はあるの?
滝夜叉姫の提案に、 そう問うマスター
向こうの世界で十分な 領土を持っているはず ではないだろうか…
そんな風に考えているマスターに 首を横に振る、滝夜叉姫
【滝夜叉姫】 いいや、まだまだ足りぬ
【滝夜叉姫】 わらわは亡き父の遺志を継いで 『弱き者のための国』を 作りたいのじゃ
【滝夜叉姫】 弱き者はまだまだおる 今の領土だけではいずれ 手狭になるであろうな
【滝夜叉姫】 それに、こちらの世界にも 弱き民は大勢おるのであろう?
【滝夜叉姫】 そういった者達の居場所を 広めてゆきたいのじゃ
何時になく真剣な表情で 語る滝夜叉姫の話に、 マスターは聴き入った
【滝夜叉姫】 はは!あくまで出来たら良い …そんな夢みたいな物じゃがの!
照れくさそうに笑う滝夜叉姫に マスターはその夢を応援すると言った
【滝夜叉姫】 ふふ、本気で言っておるのか? 面白いヤツじゃのう!
【滝夜叉姫】 そうじゃ!もしこちらで 国を作ることがあったら お主を臣下にしてやろう!
【滝夜叉姫】 …と、先の話はともかく どこかくつろげる場所が欲しいの
【滝夜叉姫】 お主も姫達も宿暮らしは大変であろう? どこか帰れる場所、拠点が必要じゃ
【滝夜叉姫】 ふふっ、わらわに任せておけ! こういうのは大得意じゃからな!
そう言って、ひとりで飛び出そうとした 滝夜叉姫を慌てて止めるマスター
【滝夜叉姫】 …何? ひとりにするのは不安じゃと? わらわは子供ではないぞ?
ひとりでなんとかしようとする 滝夜叉姫を説得するマスター
【滝夜叉姫】 道案内? 確かにこちらの世界は 分からぬからのう…
【滝夜叉姫】 よし!わらわについて参れ! 最高の拠点を作り上げようぞ!
こうして滝夜叉姫とマスターは、 拠点を探す旅を始めるのだった
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