540231212 雪音クリス ひとりで戦ってるんじゃないんだから
【クリス】 クッ! いい加減にしろッ!
今回の任務は マスター達の隊にとって 厳しい戦いを強いられるものだった
【クリス】 クソ、どうなってんだッ! こいつら…次から次によぉッ!
クリスもまた苦戦している いつもの精細な動きも鈍り 決め手に欠けている様子だった
【クリス】 けど…こんなとこで 退く訳にはいかないんだよッ!
それでもクリスは先頭に立ち 状況打破の一手を切り開こうとする
【クリス】 あたしが…あたしがやるんだッ!
マスターはそんなクリスを見て まわりのキル姫達に指示を出す
【クリス】 は? なんだよお前達ッ! あたしに任せて下がってろってッ!
反発するクリスだが キル姫達の説得により 渋々後ろへ下がっていく
【クリス】 お前だろ、 余計な指示出したのッ! あたしはまだ戦えるッ!
【クリス】 お前は見てるだけでいいって あたしはそう言っただろ
今のクリスを 戦わせる訳にはいかない とマスターは譲らない
【クリス】 状況を見ろよッ! あたしが下がったせいで 前線のヤツらはボロボロだ
クリスの言う通り、たしかに 代わりに前へ立ったキル姫達は 傷つきながら戦っていた
【クリス】 あたしが戦わないと みんな傷つくことになるんだ…ッ!
だからと言って、今のクリスを 前に出せばわざと傷つきに行く ようなものだとして譲らないマスター
【クリス】 チッ、話にならないな お前の指示なんて聞かない あたしは行くッ!
マスターの指示を無視し 前線に出ようとするクリス
だが、そのクリスを 後ろに控えていた キル姫達が制止する
【クリス】 ッ! な、なんだよ お前達まで…
クリスはいつも頑張ってくれている だから、次は私達の番だよ とひとりのキル姫が言う
クリスに代わって 前に出た子達も同じ気持ちだよ と他のキル姫も続けて話す
【クリス】 そんな… だからってあたしの代わりに 傷つくなんて違うだろッ!
傷つく為じゃない 一緒に戦う為なんだよ とマスターがクリスを諭す
【クリス】 一緒に…戦う?
そう、クリスはもう仲間なんだから ひとりで頑張らないで私達のことも 頼ってね、とキル姫達
たまには自分にも 頑張らせてほしいかな とマスターは微笑む
【クリス】 でも…ッ! あたしはみんなを守…
【クリス】 …ああ、そうだよな そうだったんだよな
【クリス】 あんた達はいつもそうだったんだ なのに、あたしは勘違いしてた
落ち着きを取り戻したクリスを見て 安心してキル姫達は前線に向かい 前衛と交代し戦闘を継続する
【クリス】 …なぁ、あたしも戦わせてくれッ! もう大丈夫、あたしは戦えるッ!
でも、と戸惑うマスター クリスのことがまだ心配だと言う
【クリス】 そう思われるのもわかるけど あたしはお前の指揮下にいるんだ だから、勝手なことはしない…たぶん
たぶん? とマスター
【クリス】 う、冗談だよ冗談ッ! 本当に、勝手なことはしない
【クリス】 あたしはひとりで 戦ってるんじゃないんだから
【クリス】 それに、あたしがみんなと 連携して戦えばこんな戦闘 楽勝だってッ!
自信に満ちたクリスの表情に マスターは賭けてみたいと話す
けれど、絶対に無理はしないでね と釘を刺すマスター
【クリス】 大概な心配性だな… わかってるって、 あたしに任せとけッ!
Next: 540231213