550023211 フライクーゲル 《摘芯》
【フライクーゲル】 ハァ~イ!
【フライクーゲル】 新たな世界に持ち込むのは、 ヘアピィな思い出だけでOK! 悲しい想いはノーサンキュー!
【フライクーゲル】 てことで不要なものは、 全部わたしが剪定 してあげる♪
そう言って、 瞬く間に敵を倒していく キラープリンセス
名は フライクーゲル・ 擬彩(インテグラル)
マスターの隊に 来たばかりの新入りだ
【フライクーゲル】 シュート!
新入りと言っても その戦闘力は非情に高く、
隊の姫たちからも、 すでに頼りにされる存在と なっていた
【フライクーゲル】 頼りになる…?
【フライクーゲル】 当然でしょ、私を誰だと思ってるの? ま、私ほどじゃないけど みんなもナイスファイト!
また、その明るい性格から、 隊の姫たちとも すぐに打ち解けていた
【フライクーゲル】 ね、マスター? みんなをヘアピィにして、 新しい世界を作ろうね♪
マスターもまた、 強く明るい彼女を、 安心して見守っていた
そんなある日…
【フライクーゲル】 はぁ~、 お出掛けなんて久しぶり♪ 超ファニィだよ~
戦闘の無い休日 彼女はマスターとともに、 町に向かっていた
【フライクーゲル】 …あれ?なんだろ?
【フライクーゲル】 ねぇボク、どうしたの?
泣いている子供に、 声を掛けるフライクーゲル
どうやら飼っていた小鳥が、 死んでしまったらしい
【フライクーゲル】 …そう、それは とってもセァッドね
【フライクーゲル】 でも大丈夫だよ
【フライクーゲル】 お姉ちゃんに任せて
彼女は、 子供の頭に そっと優しく触れる
すると、その子は ピタリと泣き止んだ
【フライクーゲル】 どう?まだ悲しい?
あれ…?ボク、どうして…… 子供はなぜ自分が泣いていたのか 覚えていない様子だった
【フライクーゲル】 これでヘアピィだね
彼女はお菓子をあげ、 微笑むのだった
子供はお菓子を受け取って、 満面の笑みで町へと戻っていった
【フライクーゲル】 よかった、よかった♪
なにをしたの…? と尋ねるマスター
【フライクーゲル】 え?
【フライクーゲル】 あぁ、あの子の 『小鳥を飼っていた』 という記憶を摘芯(ピンチ)したの
【フライクーゲル】 あれでもう、 悲しむことはないでしょ?
笑顔を見せる彼女に、 怪訝な表情を浮かべる マスター
【フライクーゲル】 …ワァッツ? なに、怒ってるの?
君はあの子から、 大切な記憶を奪ったんだよ、 と言う
【フライクーゲル】 …マスターも見たでしょ? あの子の笑顔を
【フライクーゲル】 あの子にとっては、 あれがヘアピィだったの
でも…、と 反論しようとするマスターに 彼女は告げる
【フライクーゲル】 だったらマスターは、 あの子がずっと悲しみを背負ったまま 生きてった方が良かったって言うの…?
【フライクーゲル】 みんながヘァピィになれる 世界を創るには…!
【フライクーゲル】 辛い記憶、悲しい記憶を 消し去っていくしかないんだよ… メイクセンス…?
しかし、マスターは その意見に頷くことはできない
【フライクーゲル】 トゥーバッド…
【フライクーゲル】 マスターなら… 同じ理想の世界を創れるかも… って思ってたのに
悲し気な目を見せ、 その場を去ってしまう フライクーゲルだった
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