560203212 ネス 新たな力と規律
【ネス】 マスター お話とは…なんでしょうか?
マスターは力を得られず、 自信を失ったネスを励ますために 考えたアイデアをネスに伝える
【ネス】 なるほど…
【ネス】 衣装にあわせた立ち振る舞いをすれば その力が得られると、 マスターはお考えなのですね
マスターなりに調べた結果、 不思議な力を得るには 信じる心が大切なのだとわかった
【ネス】 わたしが、秘められた力を 心から信じることができれば、 杖も力を貸してくれるはずだ、と…
【ネス】 …………
ネスはじっとマスターを見つめる
その、ネスがイヤならやめようか ほかの方法を考えるよ と、マスターはネスに声をかける
【ネス】 いえ、そういうわけでは…
【ネス】 ただ… その、心配してくれて 嬉しいなぁって…
ん?なにかいった? と、聞き返すマスター
【ネス】 い…いえ、なんでもありません! とにかく、やってみます
最初はむずかしいかもしれないけど、 ネスならきっとできるよ と、マスターもネスを優しく励ます
【ネス】 はい、がんばります! …とはいえ、具体的には どうすればよいのでしょうか?
ええと、決めポーズとか 決めゼリフとかあるらしいよ と、マスター
【ネス】 わ…わかりました うまくできるかどうか、 わかりませんが…
【ネス】 はぁ、はぁ… どうですか、マスター? わたし、できてますか?
感動するぐらい、完璧だった! 初めてとは思えないよ! と、マスターは拍手を送る
【ネス】 も…もちろん初めてですよ! ただ、お手本とする方がいて、 その姿を思い浮かべただけです
あんなに衣装を恥ずかしがってた ネスからは想像できないね と、マスターは感心していた
【ネス】 い…いまだって恥ずかしいけど、 お兄ちゃんのために がんばってるんだからね!
お兄ちゃん? と、マスター
【ネス】 あのっ、ええと… こ…これも決めゼリフです! バリエーションが必要ですから!
そっか、それもメモしておくね どうかな、不思議な力は感じられた? と、マスター
【ネス】 あ… それは、まだなにも…
なるほど…それじゃ、 次はその杖に語りかけてみようか と、マスターは提案する
【ネス】 は…はい、やってみます
【ネス】 あの…ネスと申します どうか、わたしに力を貸して いただけないでしょうか?
【ネス】 わたしにその力をお貸しいただければ 節制と規律のもと、 この世界を秩序で満ちたものに…
…どうだった、反応はあった? と、たずねるマスター
【ネス】 いいえ… やはり、むずかしいですね…
そういえば、不思議な力を得るには 契約が必要なこともあるらしいよ と、マスターは資料の記述を思い出す
【ネス】 契約ですか? まさか悪魔や魔物と契約するんじゃ ありませんよね?
そういうパターンもあるけど、 いまはその相手がいないからなぁ と、ふざけるマスター
【ネス】 マスター、真面目にやってください でないと…叩きますよ?
ええと、契約とは違うんだけど… と、マスターは慌てて話を始める
ネスは規律という制約を作るのが 得意だし、それで代用してみないか と、ネスに持ちかける
【ネス】 わたしの規律は秩序を守るための ものであって、本来は個人的に 使用するものではないのですが…
【ネス】 でも、わずかでも可能性があるのなら やってみます! どんな内容にしましょうか?
それは君が決めた方がいい、 ネスの強い思いを規律にするんだ と、マスターはアドバイスを送った
【ネス】 わかりました では…
ネスは目を閉じ、自分の心の中で 規律にするべきことを思い浮かべる
【ネス】 わたしがわたしに定める規律… それは新たな力を得るために、 不思議な力を心から信じること…
【ネス】 そして… その力でマスターを守ること この先も…ずっと…
【ネス】 これでは規律というよりも、 誓いに近い気もしますが… とにかく、そういう規律ですから!
【ネス】 …………
…なにか感じた? と、ネスに感想を求めるマスター
【ネス】 …わかりません ただ、気持ちは定まった感じがします やるべきことが明確になりましたので
それはよかった、 少しは役に立てたみたいだね と、マスターは胸をなでおろす
【ネス】 はい、ありがとうございます これで、うまくいくといいのですが…
また不安そうな顔をするネスに、 自分を信じよう、ネスなら大丈夫だよ と、マスターは微笑んでみせた
【ネス】 はい、そうですね…
マスターの笑顔を見て 安心したネスも、微笑みでこたえる そして何気なく遠くを見たその時…
【ネス】 マスター、異族の群れを発見しました 街に向かっているようです 急ぎましょう!
2人はその進撃を止めるため、 異族の群れに向かって走り出した
Next: 560203213