60063201 学園_シタ 木陰が私のテリトリー
今日の見回りはラグナロク女学園―― ちょっとした息抜きに マスターは屋上の温室に訪れていた
今日は園芸部のシタはいないようだ しかし彼女はきっと…
【ミストルティン】 ああ…マスター 来ていたんですね…?
誰も立ち止まらないような 少し奥まったひっそりした場所に ミストルティンは佇んでいた
【ミストルティン】 私から声をかけるのは… たしかに… 珍しいかもしれませんね…?
いつもボーッとしていたり そもそも引っ込み思案なのが ミストルティンである
【ミストルティン】 なんでしょう… 今日は少し… 調子がいいんでしょうか…?
そう言って笑う彼女は たしかにいつもより 機嫌がよさそうに見えた
ミストルティンは 城学こと、牙克城学院の生徒だ
しかし、シタに招かれ 出張園芸部としてこの温室に 通っていた
【ミストルティン】 そ、そんなにじっと見て… どうしたんですか?
【ミストルティン】 植物の世話をしている私を 見ていると安心する… ですか?
【ミストルティン】 ど、どういう意味でしょう…?
植物と向き合うミストルティンは いつも穏やかで楽しそうだ しかし逆にそれ以外の時は…
まるで物陰に隠れるように 日々を過ごしている マスターはそれが気になっていた…
Next: 60063202