6008041 限定クエスト ファンキル学園(学園編)(ファントムオブスクール) ファンキル学園3月ストーリークエスト ストーリークエスト「竜とホワイトデー」 4 - 第4話「ラグ女の天使」 3月学園ストーリー4話 学園3月 第4話-1
翌朝――
【マスター】 マサムネ…大丈夫かな
【マスター】 昨日はムラマサに肩を抱かれて 帰っていったけど…
【マスター】 ものすごく小さく見えた… あれじゃどっちが お姉さんがわからないくらい…
【マサムネ】
主君…？
聞き慣れた声がする なんだかいつもより覇気がない いや、柔らかい…？
とにかく 心配していた本人の声なのだ マスターは急いで振り返る
【マスター】 マサムネ！ おはよう、今日はいいてん…き？
マサムネの姿を目にしたマスターは、 思わず固まってしまう
【マスター】 マサムネ？ うん…間違いない… どう見てもマサムネ…
【マスター】 でも、おかしい どう見てもおかしい！！
【マスター】 …か、かわいい、ぞ！？
【マサムネ】
き、昨日は心配をかけた…
申し訳なかった…
【マスター】 あ、ダメ その上目づかいダメ！！
直視できない…！
【ムラマサ】
お姉ちゃん、違うでしょ！
そこは、教えた通り…
【ムラマサ】
昨日は心配かけちゃったよね…
ごめんね…？
【ムラマサ】
だよ！！
【マサムネ】
う、うう…ごめん…
【マスター】 なんだ… このかわいい生物は！？
【ムラマサ】
主君…驚きました？
そうでしょう、そうでしょう！
【ムラマサ】
これぞラグ女の天使こと
お姉ちゃんの！
真のポテンシャルです！！
【マサムネ】
ムラマサ！？
しゅ、主君の前で
なにを言っているのだ！？
【ムラマサ】
主君の前だからこそ、でしょ！
学院唯一の殿方にこそ乙女度を
認めてもらわなくちゃ！
【マスター】 これは、どういうこと…？
【ムラマサ】
主君、お気持ちはわかりますが
私を見つめずにお姉ちゃんを
見てあげてください！
【マスター】 え、ええと…
【マスター】 素敵なコートだね！ …め、めずらしいね？
【マサムネ】
武士たるもの、いかなる状況でも
音を上げてはならん
故に普段は外套を着ず鍛錬している
【マサムネ】
しかし、
ムラマサがどうしても、と…
【ムラマサ】
冬は外套選びが肝心です！
これ一着でお洒落度が一目瞭然！
昨日一緒に買いに行きました！
【マスター】 マフラーも素敵だよね！
【マサムネ】
これは…
ムラマサが編んでくれた…
【ムラマサ】
大事なのは巻き方です
お姉ちゃんの堅い印象を崩すべく
あえてざっくり巻いてみました
【マスター】 ブラウスの上にニット… し、新鮮だね…
【マサムネ】
重ね着など、寒さに絶えられぬ
軟弱者が着るものだと思うのだが…
【ムラマサ】
これぞ学園おしゃれの基本中の基本！
丈は長めに、スカートをより短く
見せるのは女学生の歴史的技術です！
【マサムネ】
ムラマサよ…
やっぱりジャケットの前が
開いているのが気になるのだが…
【ムラマサ】
だーめー！
せっかくの重ね着を見せないと！
【ムラマサ】
それに今回は全体的な軽さ…
ラフ、と呼ばれる流儀なの
普段との落差がいいの！
【マサムネ】
なんだか落ち着かない…
【ムラマサ】
その初々しい反応、
花丸だよ！
マスターは思わず、 ムラマサの言葉に深く頷く
【ムラマサ】
どうですかマスター！
ムラマサ流学園七変化
その一です！
【マスター】 ムラマサプロデュース 学園コ―デってことね…？
【マスター】 それにしても… どうしちゃったの…？
【ムラマサ】
どうしたもなにも…
この前のお話をお忘れですか？
【ムラマサ】
お姉ちゃんは乙女に目覚めたのです
私はそれをお手伝いしたまで！
【マスター】 な、なるほど…
【マスター】 でも女らしさの勉強については マサムネはダーインスレイヴに 頼んでいるんじゃなかったのか？
【ムラマサ】
そうかもしれません
…でも、女同士だから
できることだってあるんです！
【マスター】 一応、ダーインスレイヴも 女性だけど… まぁ、そこはいいか
【ムラマサ】
それに、お姉ちゃんの魅力を
一番理解しているのは
他でもないこの私！
【ムラマサ】
ダーインスレイヴ殿のお力など
借りなくても！私がお姉ちゃんを
完璧に仕上げてみせます！
どうやらムラマサは ダーインスレイヴに対抗心を 燃やしているらしい…
【マサムネ】
どうしたムラマサ？
主君にこっそりと
なにを話してるの…だ？
【ムラマサ】
お姉ちゃん、おしい！
【マスター】 やっぱりお喋り方の指導まで 入ってるのか…
【ムラマサ】
そうです！
お姉ちゃんはこれから
乙女の戦闘力…
【ムラマサ】
“女子力”を！
どんどんあげていくのです！
【マサムネ】
よ、よろしく頼む…
やけにテンションの高いムラマサ もじもじするマサムネ
さすがにこれが 今後もずっと続くとは思えないが… 珍しくも微笑ましい光景だった
【ムラマサ】
…あっ！お姉ちゃんと登校するのが
楽しみすぎて、宿題のノート、
家に忘れてきちゃった…
【ムラマサ】
取りに戻ってくるね
…お姉ちゃん達は、
先に学校に行ってて！
カバンの中を確かめていた ムラマサがそう言って 来た道を戻ってゆく
マサムネと共に 学校へとたどり着いたマスター達
すると、校門の陰から 不機嫌そうな表情の方天画戟が現れた
【方天画戟】
…今度は妹とおままごとか
【方天画戟】
どこまで腑抜ければ気がすむ…
マサムネ！！
【マサムネ】
方天画戟…！
【方天画戟】
今日はあのうさんくさいヤツもいねぇ
…隣のそいつはモブみたいなもんだろ
ってことは気兼ねすることもねぇ！
【方天画戟】
ここまで５１勝５２敗…
まずは１勝して並ぶ
【方天画戟】
無理矢理にでも、
決闘に付き合ってもらうぜ！！
瞬間、地面が爆発したかのような 砂煙が上がる…！
あっという間に マサムネと間合いを詰めた 方天画戟の拳が…
マサムネの頬にめりこむ寸前で 止まった
【方天画戟】
…おい
【方天画戟】
おーい、マサムネ
【マサムネ】
…ふぇ！
【方天画戟】
…なんで
【方天画戟】
目ぇつむってんだっ！よっ！
ふぇ！じゃねーよっ！
【方天画戟】
今、拳振り抜いたら…
完全に女子を一方的にぶん殴る
暴漢じゃねーかよ！
【方天画戟】
違うだろーー！！
【マサムネ】
ほ、方天画戟…
【方天画戟】
なんだよ、なんなんだよ…
お前、どーしちまったんだよ！
【方天画戟】
こんなの…こんなの！
【方天画戟】
オレの宿敵の
マサムネじゃねーー！！
方天画戟の体から 黒い霧が溢れ出す！！
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