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【グリダヴォル】 いらっしゃいませー! 焼きそば、ラーメン、 フランクフルトはいかがですかー!
【グリダヴォル】 海の家『よーつん』! ぜひお立ち寄りくださーい!
【マスター】 海の家でも バイトしてたんだね、 グリダヴォル
【グリダヴォル】 マスター、どうしてここに!? あ、もしかして 私に会いに来てくれたとか?
【グリダヴォル】 …な~んて
【マスター】 すごい、よくわかったね! そうなんだよ、グリダヴォルに 会いに来たんだ
【グリダヴォル】 え、嘘、本当に!? やだ、どうしよう!?
【グリダヴォル】 こんなことならクラスメイトにメイクの仕方を…!
【マスター】 実はグリダヴォルに 力になって欲しくて…
【マスター】 ほら、ヤグルシ この人が話してた人だよ
【ヤグルシ】 は、はじめまして…!
【グリダヴォル】 …え? あれぇ~!?
【グリダヴォル】 つ、つまり、 私に相談したいことが あってきた、と?
【グリダヴォル】 わ、私ってば 変な勘違いをしてっ! 恥ずかしすぎる…!
【マスター】 グリダヴォル?
【グリダヴォル】 な、なんでもない! なんでもないから!?
【グリダヴォル】 もちろん相談には乗るし、 私でよければ力になるよ!
【グリダヴォル】 でもその前に、 水着に着替えて スイカ割りをしよう!
【グリダヴォル】 って、恥ずかしさを 誤魔化すためじゃないからね!?
【グリダヴォル】 汚れても、海に入って、 すぐに洗い流せるからだからね!
【グリダヴォル】 お待たせ、マスター!
【グリダヴォル】 …って、どうしたの、 固まっちゃって
【ヤグルシ】 あ、ヤグにはわかっちゃった~。
【ヤグルシ】 ふふ、 マスターも男の子だもんね~?
【ヤグルシ】 ヤグたちの水着姿がかわいすぎて、
【ヤグルシ】 言葉が 出なくなっちゃったんでしょ~?
【マスター】 …まいったな どうしてわかったの?
【マスター】 二人とも、かわいいし、 その、すごく綺麗だよ
【グリダヴォル】 そ、そう何度も何度も 変な勘違いしたりしないよ!?
【グリダヴォル】 こんな背の高い私がかわいいわけ…
【マスター】 嘘じゃないよ、本当だよ
グリダヴォルが 頭から湯気を噴き出す勢いで 真っ赤になる
【グリダヴォル】 ぷひゅ~!?
【ヤグルシ】 じょ、冗談の つもりだったのにぃ~!
ヤグルシが真っ赤になった全身を 両手で隠そうとするが
まったく隠せず、 モジモジする姿は恥ずかしそうだ
【ヤグルシ】 マスター、 ヤグを見たら駄目だよ!? 絶対! 絶対なんだよ~っ!?
それからしばらくの間、 スイカ割りは始められなかった
【ヤグルシ】 割った割った~! すっごく楽しかったぁ~!
【マスター】 グリダヴォル、 そろそろどうして スイカ割りをしたのか教えて欲しいな
【グリダヴォル】 まだ言ってなかったっけ
【グリダヴォル】 1つは、店長が 『今年の夏はスイカ割りが流行る!』 って
【グリダヴォル】 スイカを買いまくって 余っていたの
【グリダヴォル】 店長は困っていて、 私は困っている人を 放っておけない
【グリダヴォル】 だからスイカを買ったわけ、 バイト代をつぎ込んで!
【グリダヴォル】 こ、後悔なんてしてないよ!? 本当だよ!?
【グリダヴォル】 で、もう1つ…話は聞くし、 力にもなるけど、
【グリダヴォル】 まずは彼女が 笑顔になってからでもいいかな って思ったからだよ
【ヤグルシ】 ヤグを元気づけようとして…? ありがとぉ~、グリダヴォル!
【グリダヴォル】 気にしないで 私がやりたくてやったことだから
【グリダヴォル】 それで話って?
【マスター】 実は…
【グリダヴォル】 ヤグルシはお姉ちゃんと 仲直りしたいわけね
【マスター】 そうなんだ、なにかないかな? 僕も考えたんだけど、 思い浮かばなくて…
【グリダヴォル】 そうだなぁ…
その時、 楽しいはずの海辺に 悲鳴が響き渡った
【マスター】 もしかして… ごめん、僕、 ちょっと行ってくる…!
【ヤグルシ&グリダヴォル】 マスター!?
自分は楽しくないのに 楽しそうにしているみんなが 許せない
そう呟く少女から噴き出す黒い霧が、 異族になる
【マスター】 やっぱり異族…!
【グリダヴォル】 マスター、 あの子がおかしくなった理由、 なにか知ってるの!?
【マスター】 詳しいことはなにも… でも、今は話している場合じゃない!
【異族】 グギャァァ!
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