60211201 リズベット 世界が違えど…
今日は戦闘の合間の休日
マスターの隊は、 休暇を兼ねて 湖にやって来ている
【リズベット】 …………
そこには隊に新しく入った姫、 リズベットの姿もあった
【リズベット】 …あ、マスター
どうしたの? なにか落ち込んでる? そう尋ねるマスター
【リズベット】 …う~ん、 昨日ね、街で異族と戦ったでしょ? その時にね…
【リズベット】 はぁ…はぁ…
【リズベット】 大丈夫だった!? 怪我はない?
…ひっ! ば…化け物…! こっち来ないでくれ!!
【リズベット】 !!
【リズベット】 そんな…
【リズベット】 私のいたルストブルグという国はね、 女性は尊ばれ、 男性は蔑まれる対象だったんだ
【リズベット】 この国では… っていうか、この世界では
【リズベット】 “キラープリンセス”は、 恐れられ、疎まれる存在…
【リズベット】 みんなのため… 平和のために戦っているのに…
【リズベット】 …どこに行っても… そんなのばっかり…
確かに化け物扱いはひどいね …と答えるマスターだが
【リズベット】 うぅん それが悲しいんじゃないの そうじゃなくて…
【リズベット】 分かり合えないことが悲しいの
【リズベット】 ちょっと人と違うことをすると… ちょっと人と違う能力を持ってると… すぐに虐げられる…
【リズベット】 ねぇ、マスター どの国でも、どの世界でも… 人って分かり合えないものなのかな?
【リズベット】 私のお母さんのお店では… 女の人も男の人も、 みんな仲良くお酒飲んでたのにな
そう言って、 悲し気な瞳で湖面を見つめる リズベットだった
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