60233201 木之本 桜 さくらとみんなの演劇祭
【さくら】 演劇祭!?
【ケロちゃん】 そうや、なんか今度、 全学園合同でやるみたいやで
【さくら】 へ~!観たい、観たい! 絶対、観たい! 今から楽しみだよ!
キラキラと目を輝かせるさくら
【ケロちゃん】 いや、それがな…
【さくら】 ん?どうしたの、ケロちゃん?
【ケロちゃん】 そんなのん気なこと、 言うてる場合やないみたいやで?
【さくら】 え?どういうこと?
【ケロちゃん】 ちょっと覗きに行ってみるか
【さくら】 うん!
演劇祭の実行委員会を訪ねるさくら
【さくら】 お邪魔しま~す
そこでは…
「私が主役に決まってるでしょ!」 「は?あたしがやるっての!」 「ふさわしいのはわたくしですわ」
【さくら】 わぁ…すごい
自分が主役をやるべきだと、 生徒たちが猛然と主張していた
【ケロちゃん】 白熱してるな、 熱い青春って感じやな
さくらの襟元から ひょいっと顔をのぞかせたケロちゃん
【さくら】 ケロちゃんったら、 のん気なこと言って!
その後も議論を続ける生徒たち
「主役の性格が私と似ている」 「主役の生い立ちが自分そっくり」
などなど、主人公と自分自身の 重なる部分をプレゼンする
【さくら】 うわ~、 誰が主役の座を射止めるんだろ? 気になるけど…
【さくら】 みんな熱くなってるから… ケンカになっちゃわないか 心配だな…
しかし、ディスカッションを 繰り広げていくうちに 話はとんでもない方向に……
【さくら】 えぇ~~~~っ!! 主役は…わたし~~~っ!?
【さくら】 どどど…どうして!?
演劇の主人公は『魔法使い』の少女 さくらちゃんの持つカードの力が、 魔法を彷彿とさせるからピッタリ!
…という話になり、 満場一致でさくらちゃんに 決定したのだった
【ケロちゃん】 やったな、さくら! これは大抜擢やで!
と、テンションアゲアゲで 発破をかけるケロちゃん
【さくら】 で、でも~
【ケロちゃん】 なんや?そんな不安そうな顔して
【さくら】 わたしに、できるかなぁ…?
【ケロちゃん】 あま~い!
【ケロちゃん】 ええか、さくら? 演技に大事なんは心や! 魂で演じることなんや!
【さくら】 なんでケロちゃんが 熱くなってるのよ?
【ケロちゃん】 それにな、さくら
【ケロちゃん】 みんな、期待してくれてるんやで? いっちょ決めたれや!
【さくら】 …!
生徒たちの顔を見渡すさくら
【さくら】 …うん、わかった
【さくら】 わたし…やってみるよ!!
高らかに宣言するさくらだった
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