610150131 限定クエスト 未分類 タイムトラベル・グラデュエーション タイムトラベル・グラデュエーション 4 - 【EP.3】拭えない未練 タイムトラベル・グラデュエーション 3話 タイムトラベル・グラデュエーション 3話 戦闘前
【ヴァジュラ】 いや~! いそがしいところ悪いね! 来てもらっちゃって!
【リサナウト】 ふふっ、いいのよ! これくらい朝飯前だから
【リサナウト】 それに… せっかくラグ女の生徒会長さんと お話しできる機会だもの
【リサナウト】 あなたさえよければ、 もっと頼ってくれていいのよ?
【ヴァジュラ】 ははっ、頼もしいね! 聞きたいことがあるなら なんでも聞いてくれよ!
ラグナロク女学院の生徒会長、 ヴァジュラと共に歩く2人
ラグ女で立ちあがった問題…… 温室のガラスの修繕のため、 カンパ名簿集めに同行していた
名簿集めは順調だったが… ヴァジュラはなぜか 暗い表情を浮かべる
【リサナウト】 どうかしたの、ヴァジュラ?
【ヴァジュラ】 ん、ああ……ちょっとね!
【ヴァジュラ】 ただ……自分の情けなさを、 改めて噛み締めていただけさ
【リサナウト】 情けなさ?どうして? あなたは立派な 生徒会長だと思うけれど……
【ヴァジュラ】 そう言ってくれると嬉しいね
【ヴァジュラ】 でも違う……頑張ってるのは、 あたしじゃなくて後輩達の方だ
【ヴァジュラ】 あたしの気持ちを汲んで、 いつもあれやこれやと 手を尽くしてくれて……
【ヴァジュラ】 本当にありがたいよ! みんなのおかげであたしは、 こんな大層な役をやれている
そう明るく言いながらも、 バツが悪そうに ヴァジュラは目を伏せる
【ヴァジュラ】 でも……正直、申し訳ないんだ
【ヴァジュラ】 あたしが力不足なせいで…… ラグ女には今も いろんな問題が残ったままだ
【ヴァジュラ】 それを解決してやれないまま、 あたしは学園を 去ることになるだろう
【ヴァジュラ】 そのせいで、後輩達の青春が 台無しになりゃしないか……
【ヴァジュラ】 そう考えると申し訳なくてさ…… ははっ、ダメだな! 生徒会長がこんな弱音吐いちゃ!
【リサナウト】 ヴァジュラ……
ヴァジュラの話を聞き、 一同の間に重い空気が漂う
そんな中―― 口を開いたのは マスターだった
【マスター】 大丈夫だよ!
【ヴァジュラ】 えっ? どうしてだ?
【マスター】 ヴァジュラの背中を 見てきたみんなが、 そんな簡単に挫けるわけないよ
【ヴァジュラ】 っ……! そうか……ははっ! そうだといいな!
【ヴァジュラ】 ありがとう、マスター! ずいぶん気が楽になったよ
【ヴァジュラ】 今はとにかく あたしにできることを やらないとな!
【リサナウト】 ん~、いいわね! やっぱり温室は写真映えするわ!
名簿集めついでに、 温室の様子を見にきた一同
一通り写真を撮り、 温室から出ながら 満足そうに笑うリサナウト
【ヴァジュラ】 あぁ……この温室は、 ラグ女の大事な財産のひとつだ
【ヴァジュラ】 ……絶対にあたしが直してやる だから待っててくれ!
そう言って、立派な温室の外観を 胸を張って見上げるヴァジュラ
しかし……
【ヴァジュラ】 ……なっ!? まずいっ!!
甲高い音が 運動場の方から鳴り響く
それと同時に― 高く打ち上がった打球が、 温室をめがけ飛んできた!
【リサナウト】 マスター、しゃがんで!
リサナウトの大声に 反射的にしゃがんだマスター
その背中を ジャンプ台のように使い――
【リサナウト】 とうっ!!
リサナウトは見事、 飛んできた球をキャッチした!
【リサナウト】 ふうっ……! ごめんねマスター、平気!?
その場にうずくまりつつも、 だ、大丈夫……と返すマスター
【ヴァジュラ】 ありがとう2人とも、 本当に助かった!
【リサナウト】 何事もなくてよかったわね! ……マスター?
【リサナウト】 どうしたの? そんな驚いた顔して 強く踏みすぎたかしら?
リサナウトの問いを否定しつつ、 マスターは不思議そうな 表情を浮かべる
温室のガラスが また割られそうになるなんて……
【マスター】 過去にはこんなこと、 起こらなかったはずなんだけど
【リサナウト】 んー、っていうことは この窓は割れる運命じゃなかった
【リサナウト】 つまり、割れるのを防いだ今 タイムパラドックスは 起こらないってことね
【マスター】 タイムパラドックス?
【リサナウト】 まあまあ 深く考えないで 気楽にいきましょ!
【マスター】 大丈夫なのかな…
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