66610111 Unit666 エクスカリバー
【エクスカリバー】 お待たせいたしました、マスター
【エクスカリバー】 お話があるとのことでしたが… どういったご用件でしょうか?
花火をしよう と線香花火を差し出すマスター
【エクスカリバー】 花火、ですか…よいですね ご一緒させていただきます
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【エクスカリバー】 線香花火を眺めていると、 なんだか不思議な気持ちになります
【エクスカリバー】 小さくて可愛らしいのに… 精一杯燃えていて力強さも感じる
【エクスカリバー】 …マスターにも、 そういう面があります
え、そう? とマスターが驚くと、 エクスカリバーは穏やかに頷いた
【エクスカリバー】 もっとも、 出会ったばかりの頃の私は それに気付けていなかったのですが…
【エクスカリバー】 最初の頃はただ、あなたを 守るべき対象として見ていました
【エクスカリバー】 私は聖剣エクスカリバー 所持者たる真王を 守るのが役目ですから
【エクスカリバー】 …しかし、マスターと共に 戦っていく中で少しずつ、 その認識が変わっていきました
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【エクスカリバー】 どんなに困難な状況でも 決して諦めず前へ進もうとする姿
【エクスカリバー】 どんな危険があっても、 仲間の危機には迷いなく助けに行く姿
【エクスカリバー】 共に歩む中で、あなたのそういった 振る舞いを通して あなたの強さを知りました
【エクスカリバー】 直接戦う力はなくとも私達を支え、 鼓舞し、支柱となるにふさわしい そんな強さがあなたにはある
【エクスカリバー】 そして気付いたのです 私の求めていた『真王』とは… まさにあなたのような人物である、と
【エクスカリバー】 共にプールへ行って、 特訓したことを覚えておいでですか?
【エクスカリバー】 栄光の鞘無き私は不完全の身 その至らなさを補うためにも、 鍛錬を怠ってはならない…
【エクスカリバー】 故に始めた特訓で、 私は愚かにもマスターを 危険にさらしてしまいましたが…
【エクスカリバー】 あの時、私は改めて実感し、 そして思ったのです
【エクスカリバー】 剣には鞘が必要なように、 私にはマスターが必要である…
【エクスカリバー】 …そして、マスターこそが、 私の“鞘”なのではないかと
【エクスカリバー】 この身に栄光の鞘はなく、 今の私にかつての完全さはありません
【エクスカリバー】 しかしマスターと共にいれば、 私はどこまでも強くなれる
【エクスカリバー】 あなたは私に、限りなき力を 与えてくれる存在なのです
【エクスカリバー】 その意味でも…そして別の意味でも あなたは私にとって特別な存在です
【エクスカリバー】 力を与えてくれるだけでなく… 不思議な気持ちにさせてくれるから
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
エクスカリバーは少し視線を落とし 照れたような表情で目を細めた
【エクスカリバー】 共に温泉へ行った時、 初めは私、 当然のことだと思っていたのです
【エクスカリバー】 あなたを守るのが私の務めであり 使命なのだから、 お傍にいるのは当然だと
【エクスカリバー】 …けれど、 それだけではなかったのです
【エクスカリバー】 ただお守りしたい というだけでないそれ以上の思いが 自分の中にある、と
【エクスカリバー】 …………今も、同じ気持ちです
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
顔を上げ、 こちらを見るエクスカリバーを マスターは決意を込めて見つめ返した
【エクスカリバー】 マスター…
エクスカリバー…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
エクスカリバー…
select_label_01:
【エクスカリバー】 …………っ!
select_label_end:
【エクスカリバー】 わ、私で…よろしいのですか?
もちろん 君の鞘として君を支えたい と、力強く頷くマスター
【エクスカリバー】 …! 私の、鞘として…
【エクスカリバー】 …誓わせてください、マスター
【エクスカリバー】 私はあなたの剣として、 最後のその時まであなたを守ります
【エクスカリバー】 そして…かつての自分を 超えるほどに、強くなります あなたと共に!
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【エクスカリバー】 これは…
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと エクスカリバーを包んだ
【エクスカリバー】 …私のキラーズと あなたのバイブスが 深く繋がっていくのを感じます
【エクスカリバー】 我が名はエクスカリバー 真王の御身を守る者
【エクスカリバー】 ずっとお傍にいます、マスター …必ず、最後のその時まで!
こうしてマスターと エクスカリバーの誓約は 結ばれたのだった
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