Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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66610142 Unit666 ブラックティルフィング

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2101421.png 【ティルフィング】 お待たせいたしました、マスター 御用とはなんでしょうか?

線香花火をしよう マスターはそう言って花火を差し出す

2101421.png 【ティルフィング】 線香花火…? 私と…?

いやだった?

心配そうに言うマスターに、 ティルフィングは 少し慌てたように首を横に振った

2101421.png 【ティルフィング】 い、いえ、そんなことは …では、始めましょうか

火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める

2101421.png 【ティルフィング】 …不思議です

2101421.png 【ティルフィング】 私は卑しき業を背負いし ブラックキラーズ…

2101421.png 【ティルフィング】 アナタにこんな風に、 よくしていただける ような存在ではないのに

そんなことないよ と首を横に振るマスター

2101421.png 【ティルフィング】 …アナタは変わりませんね、マスター

2101421.png 【ティルフィング】 出会った時から、 アナタはそうやって 私に手を差し伸べてくれた

2101421.png 【ティルフィング】 “強欲”の求めるまま、 すべてを奪ってきた私なのに

2101421.png 【ティルフィング】 …一度、衝動のままに 敵も味方も関係なくすべてを 破壊してしまったことがありましたね

線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる

2101421.png 【ティルフィング】 あの時のことはよく覚えています

2101421.png 【ティルフィング】 …マスター アナタが私を、叱ってくれたから

2101421.png 【ティルフィング】 アナタは優しいから、 怒るなんてきっと 苦手だったのに…

2101421.png 【ティルフィング】 それでもアナタは、 一生懸命私を叱ってくれた

2101421.png 【ティルフィング】 衝動のまま、すべてを破壊することは 何よりも私自身を 傷付けることになると言って

2101421.png 【ティルフィング】 だから私はあの時、 己の業を憎み、衝動を抑え

2101421.png 【ティルフィング】 二度と我を忘れぬようにしよう と思ったのです

2101421.png 【ティルフィング】 …もっとも、 そう簡単なことではないのですが

2101421.png 【ティルフィング】 でもマスターが お傍にいてくださるから

2101421.png 【ティルフィング】 いつかは完全に 抑えられるようになると 思っているんですよ

2101421.png 【ティルフィング】 夜のプールで異族に遭遇した時も

2101421.png 【ティルフィング】 私は衝動のままに 動いてしまいましたが

2101421.png 【ティルフィング】 アナタは、 立派に自我を保てている と言ってくれた

2101421.png 【ティルフィング】 業を断ち切る 意志の強さを持っていると

2101421.png 【ティルフィング】 アナタはそうやって、 いつも私を勇気づける言葉をくれる

本当のことを言ってるだけだよ マスターは少し照れながら言う

2101421.png 【ティルフィング】 そうなんですか? …ふふ

どうしたの? 小さく笑ったティルフィングに、 首をかしげるマスター

2101421.png 【ティルフィング】 …なんだか不思議な感じだなって

2101421.png 【ティルフィング】 マスターはいつも、私以上に 私のことを分かっているように 自信満々に言うから

2101421.png 【ティルフィング】 …いえ、本当に そうなのかも知れないですね

2101421.png 【ティルフィング】 一緒にプラネタリウムに行った時も

2101421.png 【ティルフィング】 私が好きそうだから、と 当たり前のように 言ってくれたアナタのことだから

線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる

2101421.png 【ティルフィング】 あの星空…本当に綺麗でした

2101421.png 【ティルフィング】 私達二人だけの、あの輝き…

2101421.png 【ティルフィング】 …本当に、幸せな時間でした

線香花火の火花が消え、 火球だけが残る

マスターは意を決して ティルフィングを見つめた

2101421.png 【ティルフィング】 マスター…?

ティルフィング…

選択肢:

ティルフィング…

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2101421.png 【ティルフィング】 っ……!?

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2101421.png 【ティルフィング】 ま、待ってください… 私と… 私とですか…?

ティルフィングと、だよ 力強く言うマスター

2101421.png 【ティルフィング】 …………!

2101421.png 【ティルフィング】 私はブラックキラーズ…

2101421.png 【ティルフィング】 “強欲”を背負いし 罪深き存在…ですが

2101421.png 【ティルフィング】 アナタが私と共にと 望んでくださるのなら…!

2101421.png 【ティルフィング】 永遠にアナタと 共にあることを誓います マスター

それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する

同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる

2101421.png 【ティルフィング】 ……!

地面に落ちた火球から 光りが広がり、

マスターと ティルフィングを包んだ

2101421.png 【ティルフィング】 …心地よいです アナタのバイブスと繋がることは

2101421.png 【ティルフィング】 さらに、さらに、 繋がりが深まっていくこの感覚が…

2101421.png 【ティルフィング】 私は永遠に、 アナタのお傍にいます。マスター

こうしてマスターと ティルフィングの誓約は 結ばれたのだった

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