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【イージス】 すまない、隊長!
約束より少し遅れてやってきたイージス 何故か全身が濡れている
ちょ、ちょっと、どうしたの? と戸惑うマスター
【イージス】 どうもしない! 遅刻してしまったことについて 誠心誠意お詫びをさせてくれ!
そんなことより… とイージスのことを心配するマスター
【イージス】 遅刻した時は言い訳をせず誠心誠意 謝らねばならないとあったけど… どうして隊長は怒りもしないの…
何やらぶつぶつ言って 台本を取り出したイージスに、 なんとなく事態を把握するマスター
謝罪の気持ちは十分伝わったし、 怒っていないから 何があったのか聞かせて、とマスター
【イージス】 そ、そっか… それなら…
【イージス】 実は、来る途中で 足を滑らせて海に落ちちゃって…
【イージス】 海藻でぐるぐる巻き… 抜け出すのに時間かかっちゃって…
落ち込んだ表情で言うイージスに 無事でよかった、と笑うマスター
【イージス】 うぅ…
【イージス】 せっかく誘ってくれたのに、 待たせるわ、気遣わせるわ、 ダメダメね、私は…
そんなことないよ と励ますように言い、 線香花火を取り出すマスター
【イージス】 線香花火…?
【イージス】 もしかして、 今日は私とこれをしようと?
そうだよ、と 頷くマスター
【イージス】 …さ、誘ってもらえて光栄だ さぁ、さっそく始めよう!
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【イージス】 やはり隊長は立派だな
【イージス】 想定外のことが 起きても落ち着いていて
【イージス】 ミスがあっても 叱責の前に事情を聞ける 度量の広さがある
【イージス】 貴様が隊長として 真にふさわしい人物かどうか 疑っていた以前の私が恥ずかしい
【イージス】 今だから言えることだが、 実は…出会ったばかりの時は 隊長の力を疑っていたんだ
【イージス】 こんなに頼りないのに、 本当にみんなを率いる隊長として 相応の振る舞いができるのかどうかと
【イージス】 でもそれは間違いだった
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【イージス】 共に戦う中で思い知ったよ あなたがどれほど 隊長としてふさわしいのか
【イージス】 上に立つ者として必要なものは、 仲間へ指示を飛ばす キャプテンシーだけじゃない
【イージス】 誰よりも皆の為に動き、 誰よりも皆に慕われる人徳があること
【イージス】 そして、 誰よりも皆のことを信じられること
【イージス】 それが何よりも大切なのだと、 あなたに教わった
【イージス】 自分こそが隊長なんだ、と 皆にあれこれ言っていた癖に 私はそのことに全然気付いてなかった
【イージス】 あのビーチバレーの一件だってそう
【イージス】 監督だなんだと偉そうに言いながら 台本は手放せないわ、 実際には何もできないわ…
【イージス】 異族が出た時も 的確に指示を出すあなたと 自分を比べて勝手に落ち込んで
【イージス】 それでもあなたは、 そんな私を信じて指揮を任せてくれた 私の為に演技までして
【イージス】 あなたは仲間の為なら どんなことでも頑張れる そういう所を尊敬してるわ
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【イージス】 …ふふ 一緒にホラーハウスへ 行った時のこと、覚えてる?
【イージス】 あなたはずいぶん怖がっていて… でも私を守りたいって言ってくれた
【イージス】 時々おばけに驚いて怖がりながらも、 最後まで頑張って 私をエスコートしてくれたよね
【イージス】 いつもの隊長と比べると ちょっと頼りなかったけど
【イージス】 苦手なのに 頑張ってくれる姿はカッコよかったよ
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
マスターは意を決して イージスを見つめた
【イージス】 って、私ばかり喋ってしまったな! すまない…………隊長?
イージス…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
イージス…
select_label_01:
【イージス】 にゃに…っ!?
select_label_end:
【イージス】 い、いいの!? 私で…
イージスがいい ときっぱり言うマスター
【イージス】 隊長…
【イージス】 …ありがとう とても嬉しい
【イージス】 隊長も知っての通り 私は知らないことが多いし ドジを踏むこともあると思う
【イージス】 きょ、今日みたいに…
【イージス】 それでも、私は今ここに誓うわ
【イージス】 あなたのことも、 あなたが守りたいすべてのものも
【イージス】 私は守ってみせる イージスの名にかけて
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【イージス】 え!? なにこれ!?
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと イージスを包んだ
【イージス】 あ…っ!
【イージス】 隊長のバイブスと、 私のキラーズが深まっていく…
【イージス】 これはつまり、 更に強い絆で結ばれた 仲間になったってことね!
【イージス】 私はイージス・冥令・ヘル あらゆる脅威を防ぐ絶対の盾!
【イージス】 仲間たるあなたのすべてを守るわ イージスの名にかけて!
こうしてマスターと イージスの誓約は 結ばれたのだった
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