66630181 Unit666 フォルカス
【フォルカス】
お待たせいたしました、マスター
私に用があるとのことでしたが…
マスターは線香花火を出し、 フォルカスに差し出す
【フォルカス】
これは…線香花火、ですか？
私と一緒に？
【フォルカス】
…そうですか
はい、ぜひ
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【フォルカス】
きれい…
花火は好き？ とマスターは尋ねる
【フォルカス】
そうですね…
【フォルカス】
綺麗に輝いている姿を
眺めるのは嫌いじゃないです
【フォルカス】
燃えているものを見ると、
占いの癖でつい燃え方などが
気になっちゃいますが…
【フォルカス】
燃え方と言えばマスター
線香花火は人生を表す、なんて
言われているのはご存じですか？
【フォルカス】
火を点けてから燃え尽きるまでを、
人生――物事の始まりと終わりに
なぞらえているんです
【フォルカス】
…こうして並んで眺めていると、
マスターと私の始まりから今までを
思い出してしまいます
【フォルカス】
実は私…最初はマスターのこと、
あまりよく思っていなかったんです
【フォルカス】
なんだか頼りないし、
隊を率いる者として
本当に大丈夫なのか、と
【フォルカス】
でも…どんな時でも
恐れず立ち向かう姿を見て、
考えが変わりました
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【フォルカス】
マスターは…どんな敵でも、
どんな状況でも、
諦めることは決してしない
【フォルカス】
その姿を知ったから…
【フォルカス】
私達を率いる者として
間違いなく相応しいと
今では思っています
【フォルカス】
もっとも、だからと言って
無茶なことはやめて欲しいのですが
無茶なこと？ とマスターは不思議そうな顔をする
【フォルカス】
なっ！
まさか忘れたんですか？
【フォルカス】
以前、海で子供達を
助けようとした時のことです！
【フォルカス】
私が助けに行ったはいいものの、
異族に囲まれてしまって…
【フォルカス】
マスターは、
窮地に陥りつつあった私を助けようと
【フォルカス】
自身の危険も顧みずに、
囮になろうとしましたよね
そういえば、そんなことも… とうっすら思い出したマスター
【フォルカス】
そんなこと、じゃありません！
【フォルカス】
まったく…
あの時の私がどんな思いだったか…
ごめんなさい… しゅんとするマスター
【フォルカス】
…いえ、私も
しつこく言ってしまってすみません
大丈夫、 心配してくれる気持ちは嬉しいよ とマスターはほほ笑む
【フォルカス】
なっ…！
し、心配というか、その…！
【フォルカス】
…ああもう、マスターは本当に…
なんでも正面から言うんですから…
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【フォルカス】
あの時…カフェでの
デートに誘ってくれた時だって
そうでしたよね…
【フォルカス】
紅茶を飲む私の顔を見て、
み、見とれていた、なんて言って…
だって本当にそうだった マスターは真っ直ぐに言う
【フォルカス】
ま、またそんなこと言って！
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
照れて慌てるフォルカスの頬は 暗い中でもそうと分かるほどに赤い
マスターは意を決して フォルカスを見つめた
【フォルカス】
マ、マスター…？
フォルカス…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
フォルカス…
select_label_01:
【フォルカス】
えっ…！？
select_label_end:
【フォルカス】
わ、私と…？
そんな…
フォルカスはまだ少し照れた様子を 残しながらも、 真剣な表情を浮かべた
【フォルカス】
マスターはいつだって
私の力になってくれます
【フォルカス】
私は、マスターがいるからこそ戦える
【フォルカス】
…誓います
【フォルカス】
これから先、何があろうとも
私はマスターと共にいます
【フォルカス】
どんな困難な状況になっても、
どれほど恐ろしい敵を前にしても
私はマスターの傍で戦い続けます
【フォルカス】
…私を選んでくださった
マスターの想いを
裏切る真似は決してしません
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと フォルカスを包んだ
【フォルカス】
…感じます
【フォルカス】
マスターのバイブスと、
私のキラーズが
深く繋がっていくのを…
【フォルカス】
…この力は、あなたの為に
マスター
こうしてマスターと フォルカスの誓約は 結ばれたのだった
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