66640061 Unit666 梓弓
【梓弓】 マスター… お待たせをさせてしまいましたか?
【梓弓】 あの、今日はなんでも お話があるとか…
マスターは線香花火を出し、 梓弓に差し出す
【梓弓】 線香花火とは風流ですね え、それをわたくしと?
【梓弓】 ふふ、それは良いですね ぜひ、ご一緒させてください
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【梓弓】 決して派手ではないですが 儚くて、懐かしさを感じる そんな閃光…
【梓弓】 そう感じてしまうのは わたくしのキラーズがゆえ なのかもしれませんね
【梓弓】 ふふ…
【梓弓】 あ、今のはですね 懐かしさに浸っていたら…
【梓弓】 マスターと出会ったばかりの 頃のことが蘇ってきてしまったのです
【梓弓】 マスターは覚えていますか? 初めてお目にかかったときのこと
【梓弓】 最初は不安な日々の連続でした わたくしは、この戦いの日々の中で どうなっていくのだろうと
【梓弓】 不安になって占ってみても いい結果は出ません
【梓弓】 わたくしが占いの結果を話しても マスターは頷くだけで
【梓弓】 わたくしが本当に 力になれているかさえも わからなくなり
【梓弓】 だから余計に不安でした、本当に ですが…
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【梓弓】 必死に戦った あの激しい戦いの後で マスターは言いました
【梓弓】 梓弓の忠告があったから 慎重に物事が運べた だから勝利することができたと
【梓弓】 もし忠告がなければ 多くのものを失ったかもしれない ありがとう、と
【梓弓】 わたくしは、その瞬間 憑きものが取れたかのように 気持ちが楽になったのを覚えています
【梓弓】 わたくしを信じてくれる この方なら大丈夫 これからもついて行こうと
【梓弓】 いいえ そのときだけではないですね…
【梓弓】 覚えていますか? 二人でビーチへ遊びにいったときのこと
【梓弓】 一番運勢のよい日という占いは大外れ サメのせいで海に入ることができず 挙げ句の果てに異族も…
【梓弓】 ですが、マスターはおかげで プライベートビーチみたいに使えるね …と、そうおっしゃいましたよね
【梓弓】 昔のまま やっぱりマスターは変わらないなと 改めて思ったのです
【梓弓】 わたくしが信じられる ただひとりの人だと
【梓弓】 そんなとき、 マスターからデートに 誘われました
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【梓弓】 静かな朝の渓流に 二人で行きましたよね?
【梓弓】 なのに、わたくしは 川の流れだけを眺めるばかりで… 面白い話の一つもできず
【梓弓】 取り繕うように絞り出せたのが こうしてマスターの おそばにいられることが…
【梓弓】 なにものにも代えがたい幸せ という言葉でした
【梓弓】 マスターはそれに 自分もそうだと返してくださり…
【梓弓】 とっても嬉しかったです
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
マスターは意を決して 梓弓を見つめた
【梓弓】 マスター…?
梓弓…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
梓弓…
select_label_01:
【梓弓】 っ……!?
select_label_end:
【梓弓】 なんて身に余るお誘いでしょうか マスター、そのお言葉こそ なにものにも代えがたい幸せです
【梓弓】 ふふ、嬉しいです わたくしでよければ…… よろしくお願いいたします
梓弓はそう言うと 少し泣きそうな表情で微笑んだ
【梓弓】 わたくしは マスターに操を立てることを誓います
【梓弓】 これからも、 ずっとあなた様をお慕いし 隣で支え続けます
【梓弓】 命ある限り マスターに尽くすことを誓います
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【梓弓】 …え?
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと 梓弓を包んだ
【梓弓】 伝わってきました… マスターの想いが
【梓弓】 ずっと変わらない マスターという温かい存在を… 強く感じます
【梓弓】 …マスターのバイブスと わたくしのキラーズが深く 繋がったのですね
【梓弓】 これからもどうか お傍らに置いてください
【梓弓】 わたくしは何があっても マスターを信じて 共について行きます
【梓弓】 アズサの身も心も、 すべてあなた様に捧げる覚悟です
【梓弓】 お慕いしています マスター
こうしてマスターと 梓弓の誓約は 結ばれたのだった
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