66650061 Unit666 メギド
【メギド】 こんばんは、マスター それで? 私に何の用?
花火をしよう と、線香花火を差し出すマスター
【メギド】 花火? …また?
【メギド】 この間もしたのに また同じことをするなんて、 貴方も暇なのね
せ、線香花火は まだしてないはずだから…! と慌てて返すマスター
【メギド】 線香花火?
【メギド】 …たしかに、 こんなただの紐みたいな棒は あの時はなかったけれど
【メギド】 これも花火なの? …ふぅん
【メギド】 じゃあ、 やってみようかしら
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【メギド】 こんなに小さくて頼りないのに、 意外と輝きをもって燃えるのね
【メギド】 夜空を飾る大花とは 比べるべくもないけれど… そう悪いものでもないわ
気に入ってもらえたなら嬉しいよ とマスター
【メギド】 …気に入る? 私が?
【メギド】 …そうね 悪くないと感じるということは、 そういうことなのでしょう
【メギド】 不思議なものね 貴方と出会う前の私なら… こんなもの気にも留めなかった
【メギド】 貴方と共にいると、 新しい発見をすることがあるの
【メギド】 初めて会った時もそうだったわ 貴方の存在そのものが… 私には衝撃だった
【メギド】 穢れなき者とは到底思えないのに… その存在を受け入れてしまうなんて
【メギド】 あり得ないと思ったし、 理解できなかったわ
【メギド】 でも… 共に戦っていくうちに 少しだけ分かるようになった
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【メギド】 貴方はたしかに、 穢れなき者とは言い難い
【メギド】 でも、常に誰かを思い どんな状況でも諦めず…
【メギド】 他者のために身を尽くし 心を砕いて戦い続ける姿は …たしかに尊いものだった
【メギド】 貴方は不思議な人ね、マスター
【メギド】 穢れがありながら、 穢れなき者のような 振る舞いができて…
【メギド】 …この私の考えを 塗り替えるような ことすらしてみせる
【メギド】 プールで、貴方が私と 休息を共にしようとした時だって…
【メギド】 最初は本当に 無意味だと思っていたわ
【メギド】 でも…貴方は私に、 あの些末な時間に意味を見出させた
【メギド】 私をそんな風に変化させられるのは 嘘偽りなく人を思える 貴方だからなのでしょうね…
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【メギド】 貴方が 連れて行ってくれた花火大会で
【メギド】 灼熱の炎が、空を美しく 彩ることもあると知ったわ
【メギド】 そしてそんな私に貴方は、夏の火の 美しさをもっと知ってほしいと、 また違う花火の姿を見せようとした
【メギド】 …今も、また
【メギド】 ねぇマスター 貴方のその思いが…
【メギド】 私を焦がす熱になることを 貴方は知っているかしら?
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
艶美で熱の籠った視線を向けてくる メギドを見つめ返し、 マスターは決心を固めた
【メギド】 マスター…
メギド…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
メギド…
select_label_01:
【メギド】 …………ええ
select_label_end:
【メギド】 貴方のその思いは、 まごうことなき穢れ…
【メギド】 でも私はそれを受け入れるわ
【メギド】 なぜなら、その穢れを憂うことすら 瑣末であるということを 私は知ってしまったから…っ!
【メギド】 誓いなさい、マスター
【メギド】 貴方の愛は私の心を満たし、 他の全てへの興味を奪ったその責を 永遠に背負い、私と共にあることを!
それを聞いたマスターは頷き、 誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ち
地面に落ちた火球から 光りが広がる
マスターとメギドを包んだ 光りは、バイブスとキラーズを より深く結びつけた
【メギド】 ああ…感じるわ
【メギド】 貴方の熱が私を焦がす… その恐ろしく、幸せな思いを
【メギド】 この愛は誰にも邪魔させない 障害となるものはすべて、 この私の炎で焼き尽くしてあげるわ!
【メギド】 この先、永遠にね
こうしてマスターと メギドの誓約は 結ばれたのだった
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