66650211 Unit666 セファー
【セファー】 こんな時間に わたくしを呼び出したということは なにか極秘裏に知りたいことが?
【セファー】 わかりました、全知の書の 記憶を有したこのセファーが すべてをあなたに与えましょう
【セファー】 え、違うのですか?
マスターは苦笑いを浮かべながら 線香花火をセファーへと差し出す
【セファー】 それをわたくしとですか? で、あれば是非
火をつけた線香花火は 火球の蕾ができ、 パチパチと火花を散らし始める
【セファー】 知っていますか、マスター?
【セファー】 始まりから散り際の課程、 その儚さ故に
【セファー】 線香花火が人生に なぞらえられることを
【セファー】 …と偉そうに言ってしまいましたが 実は、わたくし線香花火を 実際にやるのは初めてなんです
【セファー】 だから今日は そう言われる所以を しっかり記録したいと思います
線香花火の火は 激しく火花を散らし 文字通り、火の花を咲かせる
【セファー】 …マスターといると 知識としか持っていなかったものに 直に触れられる機会が多くあります
【セファー】 マスター出会わなければ こうはならなかったと この頃、思うんです
【セファー】 わたくしはなんでも知っている それはマスターと出会う前から 変わりはありません
【セファー】 ですが、それは経験があってこそ 本当の意味で知っていると言えるのだと マスターに気づかされました
【セファー】 そして、その経験も一度のことで 判断してはいけないと言うことも
【セファー】 覚えていますか?ビーチでマスターが もっと早く泳ぐ方法を知りたい と言ってきた日のこと
【セファー】 あのとき、わたくしは マスターに泳ぎを教えることが できませんでした
【セファー】 だけど、そんなわたくしに 逆にマスターは泳ぎを教えてくれて
【セファー】 いいえ、それだけではありません わたくしの過去の経験さえも 塗り替えてしまったのです
【セファー】 あの日を境にわたくしは さらに変われたんだと思います
線香花火の火花が丸みを帯び 静かで淡い光に変わる
【セファー】 そんな日々の中で マスターと 教会に行きました
【セファー】 教会はわたくしにとって 特別な場所…
【セファー】 そんな場所で わたくしを変えてくれた人と 二人で過ごせたこと
【セファー】 ……すごく嬉しかったです
線香花火の火花が消え、 火球だけが残る
マスターは意を決して セファーを見つめた
【セファー】 マスター…?
セファー…
選択肢:
- 僕と誓約を結んでほしい → select_label_01へ
セファー…
select_label_01:
【セファー】 っ……!?
select_label_end:
【セファー】 ……マスター、嬉しいです
【セファー】 私でよければ…… よろしくお願いいたします
セファーはそう言うと 少し泣きそうな表情で微笑んだ
【セファー】 わたくしマスターに 誓いを立てます
【セファー】 マスターとの日々を この胸に刻み続けると
【セファー】 たとえ、 どんな困難が待ち受けようとも わたくしの知識で支え続けると…
【セファー】 それを塗り替えてみせると
【セファー】 わたくし、セファーは マスターに尽くすことを誓います
それを聞いたマスターは頷き、 僕も誓うよ と宣言する
同時に、線香花火の 火球が地面へと落ちる
【セファー】 …え?
地面に落ちた火球から 光りが広がり、
マスターと セファーを包んだ
【セファー】 ああっ…届きました…! これがマスターの想い…
【セファー】 …マスターのバイブスと 私のキラーズが深く 繋がっていくのを感じます
【セファー】 この例えようのない感動を わたくしは生涯忘れることは ないでしょう
【セファー】 マスターのすべてを これからも傍らで記させてくださいね
【セファー】 マスターとわたくしの記録は どんな書物よりも 素晴らしい物になるはずです
こうしてマスターと セファーの誓約は 結ばれたのだった
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