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ユグドラシルの様子を見に行ったきり なかなか戻ってこないウルズを探しに マスターはウルズの泉へ向かっていた
可憐な蝶々に導かれるように森を進み 辿り着いた先には、朝日に照らされた 幻想的で美しい泉の景色と――
【ウルズ】 よくぞいらっしゃいました マスター様
【ウルズ】 早朝から可憐で麗しい私の姿を 目にすることができるなんて 僥倖ですね
【ウルズ】 さては、水も滴る美少女を前にして 感動のあまりに言葉が出ないのでは ありませんか?
自分への賛辞をすらすらと並べる 黙っていれば儚げな美少女… ウルズがいた
【ウルズ】 …ところで、 マスター様はどうしてこちらに?
朝食の時間になっても戻らないから 心配して君の様子を見に来たんだ と、返すマスター
【ウルズ】 ま、まあ…そうだったのですか 私としたことがマスター様にご心配を おかけして申し訳ございません…
【ウルズ】 ユグドラシルのメンテナンスを兼ねて 様子を見に来たのですが…その… 泉が綺麗でしたので少々水浴びを…
【ウルズ】 も、もちろんこれもメンテナンスの 一環なのですよっ…!
【ウルズ】 泉と私は一心同体といいますか… 私の身が清まると、泉も浄化されると いいますかっ…
【ウルズ】 それにほら…私が万全な状態になれば マスター様が傷を負ったとしても 癒すこともできますし…
【ウルズ】 ですから、そのぉ… 水浴びが気持ちよくて長居していた わけではないのですからね…ね?
【ウルズ】 …そ、そんなに見つめないでください 本当は少々…ええ、少しだけですが 時間を忘れておりました…
【ウルズ】 ですが、マスター様を癒してあげたい 気持ちに嘘偽りはございませんよ そこは信じてくださいね…?
恥ずかしそうに見つめるウルズ 自信家な言動とは裏腹に、その表情は 少女のように可憐で可愛らしかった
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