905050001 地上編 5章 嫉み渦巻く 第5話 監禁、そして……
【アルン】 ここが最上層エリア… マサムネ達の暮らす階層よりも 更に豪華な作りですね
【上級魔獣】 レヴィアタン様 ウチノボスカラノ上納品、 オ持チシマシタゼ
【レヴィアタン】 ご苦労。貴様は下がれ
【レヴィアタン】 ようこそ、ラグナロクのマスターに キラープリンセス 名乗るまでもないかな?
【レヴィアタン】 我はレヴィアタン 海軍大提督にして最も 高貴なる地上の王だ
【アルン】 アルンといいます ボク達をここに連れてきた理由を 聞かせてもらえますか?
【レヴィアタン】 ほほう 予想以上に冷静だな
【レヴィアタン】 これまでベルフェゴール、マモン、 アスモデウスと退けてきて
【レヴィアタン】 我も恐るるに足らんと 自惚れているのか?
【アルン】 いいえ 今まで相対してきた悪魔には 彼らなりの理想がありました
【アルン】 とてもボク達が受け入れられる ものではありませんでしたが
【アルン】 悪魔にも悪魔なりの 理屈があるのだと感じたんです
【アルン】 だから、あなたも 問答無用でボク達を 殺すことはないと考えています
【ティルフィング】 アルン! たとえ僅かでも、 悪魔を信用してはいけませんっ
【ティルフィング】 悪魔は人間の 心の隙を突くのが上手いんです!
【レヴィアタン】 クックック 存外に面白いことを言う
【レヴィアタン】 アルン、確かに君の感じた通り、 我らにも我らの理屈と流儀がある
【レヴィアタン】 そもそも我は人間と 敵対する気などないのだ
【レヴィアタン】 自己顕示欲の塊に過ぎぬルシファーや 欲望まみれのマモン、アスモデウス とは格が違う
【レヴィアタン】 我はただ、 実力至上主義の社会を 構築しているだけ
【レヴィアタン】 君も見たのだろう、 ここでの生活を?
【レヴィアタン】 人間も魔獣も等しく社会における 有用度によってランクづけされ、 分相応の生活を享受できる
【レヴィアタン】 より良い生活を求めるのなら、 他者を出し抜き、蹴落として上る 競い、争い、勝ち取るのだ
【レヴィアタン】 競争こそ進歩の源であり、 社会に必要不可欠なもの
【レヴィアタン】 そして競争とは…
【レヴィアタン】 他者への妬み嫉みから生まれる 劣等感の排除と優越感への渇望の 現れなのだ
【レヴィアタン】 嫉妬こそ社会を形成する根源的な力 階層社会こそ 真に平等な理想郷なのだよ
【レヴィアタン】 そこに差別などない あるのは正当な区別だけだ
【ティルフィング】 そんなのは詭弁です!
【ティルフィング】 結局、あなたは安全な位置から 他者を見下して、自分に都合良く 解釈しているだけではないですかっ
【レヴィアタン】 まったく… これだから神との混り者は話にならん
【アルン】 神との混り者…?
【レヴィアタン】 それで、アルン 君はどう考える? 我の理想郷は詭弁に過ぎないか?
選択肢:
- 詭弁に過ぎません! → select_label_01へ
- その理想郷には問題があります → select_label_02へ
- 分かりません… → select_label_03へ
それで、アルン 君はどう考える? 我の理想郷は詭弁に過ぎないか?
select_label_01:
【ティルフィング】 良かった アルンも惑わされずに いてくれたんですね
select_label_02:
【ティルフィング】 アルン。悪魔は狡猾に、 その問題を隠してしまうんですっ
select_label_03:
【ティルフィング】 惑わされないで、アルン! 悪魔の理想郷には 思いやりがありません
select_label_end:
【レヴィアタン】 理解してもらえなくて残念だよ それでは、ここでお別れだ
【レヴィアタン】 せっかくだから ゼロ達に対する人質として 利用させてもらおう
【レヴィアタン】 彼らを監禁しろ
【上級魔獣】 ヤレヤレ、ヤッパリ人間ハ 馬鹿ナ奴ラバカリダナ
【ティルフィング】 囚われてしまいましたけれど、 きっと脱出のチャンスはあります 気持ちを強く持って下さい
【アルン】 …ティルフィング ボクは、本当はこの階層社会を 否定しきれないんです
【アルン】 マサムネ達のことがありますから ただ、なにか 歪(いびつ)さを感じました
【アルン】 『社会における有用度』なんて、 独裁者のさじ加減一つですし
【マサムネ♂】 おい! 二人とも無事かっ?
【ティルフィング】 マサムネっ? なぜ、あなたがここに…?
【マサムネ♂】 話は後だ。俺について来い ここから逃がしてやる
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