91020301 天上編 第10章 第2話 紡がれる想い バトル開始前の会話
【トト】 うわっ!!! な、なに…!?
【ティルフィング】 !! あれは…
【デュリン】 ユグドラシルから煙が…っ!!
【デュリン】 ラファエルが、 破壊にかかってるんだわ!!
【エイレーネ】 『…大丈夫 …心配いりません』
【トト】 で、でも… 世界の初期化が 始まっちゃうんでしょ…!?
【エイレーネ】 『いいえ… あのユグドラシルを破壊しても… なにも起きはしません…』
【デュリン】 …? どういうこと…?
【エイレーネ】 『あそこにそびえているのは… 巨大な世界樹…』
【エイレーネ】 『それ以上でも以下でも ありませんから…』
【ティルフィング】 え…?
その頃… 世界樹ユグドラシル
【ラファエル】 『これは… ただの大樹…!?』
【ラファエル】 『まさか… いったい、どういうことです…!?』
【ラファエル】 『ユグドラシルが…この世界を 制御する巨大頭脳であることに、 間違いはない…』
【ラファエル】 『事実… その化身も、 存在しているのですから…』
【ラファエル】 『化身…? !!』
【ラファエル】 『…そうか …そういうことですか!』
【ラファエル】 『まさか、 このような策が 施してあろうとは…』
【ラファエル】 『ユグドラシル… アナタは、 なんと狡猾なのでしょう…』
【ラファエル】 『世に散らばる、アナタの化身… その者達に…』
【ラファエル】 『アナタの頭脳… そしてその意志が、 分散されているのですね!』
エルフレストの泉
【デュリン】 巨大頭脳としてのユグドラシルの 意志が…世のマスター達に 分散されている…!?
【エイレーネ】 『その通りです…』
【エイレーネ】 『ゆえに… あの大樹を破壊したところで… なにも起きはしないのです…』
選択肢:
- ユグドラシルの意志が…俺の中に… → select_label_01へ
- 俺は…分散したユグドラシルの一人… → select_label_01へ
『ゆえに… あの大樹を破壊したところで… なにも起きはしないのです…』
select_label_01:
【トト】 そうか!
【トト】 だから、[ユーザー名]の 周りには結界が 張られていたんだ!!
【エイレーネ】 『ですが… それも一時の猶予でしか ありません…』
【エイレーネ】 『ラファエル達はすぐに気付き… 彼らを捜しに来ることでしょう…』
【エイレーネ】 『その時は… わかりますね…?』
【ティルフィング】 …私が、 マスターを守ります
【エイレーネ】 『ええ… …愛しき娘よ』
【エイレーネ】 『…アナタなら、必ずや大事な人を… アナタを必要とする二つの世界を、 守り抜くことができるはず』
【エイレーネ】 『エルライトは、それを願い…』
【エイレーネ】 『幼きアナタに、 “聖剣ティルフィング”のキラーズを 埋め込んだのですから…』
【ティルフィング】 え…!?
【デュリン】 エルライトが、 キラーズを埋め込んだ…!? どうして…!?
【エイレーネ】 『…“聖剣ティルフィング”は、 持ち主を勝利へ導く剣と 言われています』
【エイレーネ】 『そのキラーズこそ… 愛しき娘に与えるにふさわしいと、 エルライトは考えたのです』
【デュリン】 で、でも、待って!
【デュリン】 “聖剣ティルフィング”には、 怖ろしい呪いが 込められているはずじゃ…!?
【トト】 呪い…!? なんだよ、それ!?
【デュリン】 確かに“聖剣ティルフィング”は、 持ち主に勝利をもたらすと 言われている…
【デュリン】 でも、その反面…
【デュリン】 土の精の呪いが剣に込められていて、 三度願いをえると持ち主に 死をもたらすと言われているのよ…!
【トト】 そんな…!?
【エイレーネ】 『その通りです…』
【エイレーネ】 『その呪いの怖ろしさを 理解した上で、我々は娘に そのキラーズを託したのです』
【デュリン】 そんな… どうして!?
【エイレーネ】 『それは… 言うなれば、我々の覚悟…』
【エイレーネ】 『まだ見ぬ未来への、 我々の決意の表れに 他なりません』
【ティルフィング】 決意…?
【エイレーネ】 『“地上世界”と“天上世界”… 二つの世界を救うという、 二つの願い…』
【エイレーネ】 『その願いが叶えられた暁には… 決して、 同じ過ちを繰り返させはしない…』
【エイレーネ】 『三度目の悲劇を導くことは、 決してあってはならないという決意が そこに込められているのです』
【ティルフィング】 !! お母さん…
【エイレーネ】 『だからこそ…私は自信をもって、 アナタに告げることが できるのです…』
【エイレーネ】 『愛しき娘よ…アナタなら… 必ずや大事な人を… 守り抜くことができる…はず…と…』
【デュリン】 !? エ、エイレーネ様…!? 身体が…っ!!
【トト】 き、消えかかってるよ!?
【ティルフィング】 お母さんっ…
【エイレーネ】 『こうして、 アナタと再会することができて… 私は、幸せです…』
【エイレーネ】 『本当に… 立派になりましたね…』
【ティルフィング】 お、お母さん!
【エイレーネ】 『ごめんなさい…』
【ティルフィング】 え…?
【トト】 なに、あれ…? 光の玉が…
【エイレーネ】 『私は… 最後の最後まで、 世の理に反し続け…』
【エイレーネ】 『とても、顔向けのできる 生き方ではありません…』
【エイレーネ】 『ですが… この選んできた道筋に…』
【エイレーネ】 『ただの一片の曇りもないと、 私は断言できるのです…』
【エイレーネ】 『世の神々よ… 子を想う母親の身勝手と… どうか、お許しください…』
【デュリン】 わっ…!? な、なに…!?
【ティルフィング】 !? これは…?
【エイレーネ】 『アナタが大事な仲間を守れるよう… ささやかな“魔法”をかけました…』
【ティルフィング】 魔法…?
【エイレーネ】 『アナタの力が無ければ、 すべて叶うことはありませんでした』
【エイレーネ】 『感謝のしようも ありません』
選択肢:
- は…!? → select_label_02へ
- お、俺は、なにも…!? → select_label_02へ
『感謝のしようも ありません』
select_label_02:
【エイレーネ】 『ふふ…』
【エイレーネ】 『娘よ… 心配いりません…』
【エイレーネ】 『分散されたままのアナタの記憶も… やがて、必ず一つになる時が 来ます…』
【ティルフィング】 え…?
【デュリン】 …? 統合はまだ、 完全に果たされていないってこと…?
【エイレーネ】 『ええ…それがなされれば… この者のココロの声に、完全に 呼応することができましょう…』
【エイレーネ】 『その暁には…逸話通り、 完全なる勝利が もたらされるはずです』
【トト】 ココロの声…?
【デュリン】 !! バイブス…?
【デュリン】 マスターのバイブスと、 完全に共鳴できるようになるって 言ってるの…?
【エイレーネ】 『はい… この者…ひいては…世を繋ぐ、 雄大なる世界樹と…』
【ティルフィング】 な…!?
【デュリン】 !? ユグドラシルのバイブスと共鳴…!? まさか、そんなことが…
【エイレーネ】 『世界樹ユグドラシルは、 この世のあまたの存在を繋ぐ大樹…』
【エイレーネ】 『つまり… 世界樹のココロの声に、 完全に呼応することができたなら…』
【エイレーネ】 『この私の封じられた力にも、 繋がることができるはずなのです…』
【ティルフィング】 !! お母さんとも…!?
【トト】 そっか!
【トト】 ティルフィングとユグドラシルの ココロを繋ぐのが、 エイレーネ様の魔法なんだね!
【エイレーネ】 『ふふ… さぁ…ゆくのです、 愛しき娘よ…』
【エイレーネ】 『今、この瞬間も… この世界は、 危機に瀕しているのです…』
【ティルフィング】 !! はい…
【エイレーネ】 『安心するのです… 私は、いつでもアナタとともにいる…寂しく思うことはありません…』
【ティルフィング】 ええ… 私は…お父さんとお母さんの愛情に、 包まれているのだから…
【エイレーネ】 『その通りです…』
【ティルフィング】 でも… 一度だけ…
【エイレーネ】 『…?』
【ティルフィング】 一度だけ… 私のことを…
【エイレーネ】 『ふふ… “ナディア”… 愛しき娘よ…』
【ティルフィング】 …? “ナディア”…?
【エイレーネ】 『“希望”という意味を 持つ言葉です…』
【エイレーネ】 『それが… エルライトと二人で考えた… アナタの本当の名前なのです』
【ティルフィング】 !!
【エイレーネ】 『ナディア… 私達の可愛い娘よ…』
【エイレーネ】 『その慈しみに溢れたココロで、 人々を導いてあげてください…』
【ティルフィング】 お母さん…っ!!!
【エイレーネ】 『…私はまた、深い眠りに つきましょう…』
【エイレーネ】 『アナタの行く道を… 見守りながら…』
【ティルフィング】 お母さん!
【トト】 う…
【デュリン】 アンタが、もらい泣きして どうすんのよ…
【デュリン】 ティルフィング…
【ティルフィング】 …うん
【ティルフィング】 大丈夫… 行きましょう!
【ティルフィング】 安心してください、マスター
【ティルフィング】 …ラファエルは、 私が必ず止めてみせます!
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