91020503 天上編 第10章 第2話 紡がれる想い バトル終了後の会話
世界樹ユグドラシル・上空
【ラファエル】 『…ユグドラシルの化身の拘束は、 かなわなかったようですね』
【???】 !!
【ラファエル】 『…構いません。 彼らは、私の元を 目指しているようですから』
【ラファエル】 『…隠れている必要は ありませんよ』
【アルン】 …気付いておられたのですか
【ラファエル】 『気にやむことは なにもありません』
【ラファエル】 『最大の脅威である女神エイレーネは 深い眠りにつき…』
【ラファエル】 『もはや、 我々の妨げとなるものは 存在しないのですから』
【ラファエル】 『あとは… ユグドラシルの化身を抑え、 初期化を完了させるだけのことです』
【アルン】 我々… まだ私を、仲間と…?
【ラファエル】 『…どういう意味でしょう?』
【アルン】 私が… エイレーネや化身達と 交わした顛末を、ご承知のはずです
【ラファエル】 『ええ… この目は、いわば神々の目… 私の知らぬことなどありません』
【アルン】 …それなのに …なぜに、 なにも問われないのです?
【ラファエル】 『アナタは、 私の力を知っています』
【ラファエル】 『私の意に背く愚かしさを、 よく知っているはずです』
【アルン】 …………
【ラファエル】 『そして、それ以上に… アナタはとても、優秀な“駒”です』
【ラファエル】 『長きにわたり貢献してきた その手腕を、新たな箱庭でも 振るってほしい…』
【ラファエル】 『私は、そう願っているのです …アナタを、 頼りにしているのですよ?』
【アルン】 駒…
【ラファエル】 『アナタも… 自らの配下を、 そう称しているはずですが…?』
【アルン】 それは、誤りでした…
【アルン】 彼女達は、駒などではない 私の…大事な仲間です
【ラファエル】 『…心境に、 変化が生じているようですね』
【アルン】 彼女達は… “地上”の人類を救うために、ともに 立ち上がってくれた大事な仲間です
【アルン】 彼女達に悪魔の血を移植した理由は… 誰あろう、アナタ達神々と 渡り合う力を得るためなのです
【アルン】 アナタ方に… 利用されるためなどでは、 決してない!
【ラファエル】 『垣間見た記憶に 惑わされているようですね…』
【ラファエル】 『その記憶は、 駒としての活動の 妨げとなります』
【ラファエル】 『記憶の中のその人格は 無用なもの… すべて忘れ去るべきです』
【アルン】 いいえ… 私はもう、思い出してしまった その記憶を棄て去る気はありません
【ラファエル】 『では…?』
【アルン】 アナタ方に洗脳されていたとはいえ… 私は、あまりに多くの罪を 犯してしまった…
【アルン】 私はここに、 その責任を果たしに来たのです …そして
【アルン】 長きに渡り、忘れていた使命を 果たしに!
【アルン】 “地上”で待つ者達との約束を、 果たすために参ったのです!!
【ラファエル】 『アナタともあろう者が…』
【ラファエル】 『なにをしようと、 私の前では全て無に帰る…』
【ラファエル】 『そのことを忘れたのですか?』
【アルン】 …この命は、 ゼロ達が生かしてくれたものだ!
【アルン】 無になどさせない… 彼らの犠牲の上に生かされたこの命に 私は必ず意味を持たせる!
【アルン】 神々の暴挙は… この私が止めてみせる…っ!!
【ラファエル】 『!! …それは …魔の波動ですか?』
【アルン】 …私は! …私達は!!
【アルン】 …神々の“人形”などではない!!!
【アルン】 !?
【アルン】 !! …クッ!
【ラファエル】 『いいえ… それは間違いです』
【ラファエル】 『アナタは、私の… とても優秀な“人形”です』
【アルン】 !? な、なにを…!?
【ラファエル】 『可哀想に… かつての記憶に 惑わされているのですね…』
【ラファエル】 『その忌まわしき人格を消し去り、 優秀な“人形”として 再生するのです…』
【アルン】 う、うぁ…っ!! …や…やめろーっ!!!!
世界樹ユグドラシル・ふもと付近
【ティルフィング】 まさか… ティバルト団長やグリードが、 味方してくれるなんて…
【デュリン】 でも…
【デュリン】 ティバルト団長はミカエルと… グリードはガブリエルと、 それぞれ対峙している…
【デュリン】 大天使と渡り合うなんて、 とてもできることじゃない…
【デュリン】 早く、リーダー格のラファエルを 止めなければ!!
【ティルフィング】 ええ! …待って!!
【デュリン】 え…?
【ティルフィング】 !!
【ティルフィング】 見つけた… ラファエルだわ!!
【デュリン】 …!? あれは、アルン…!? なにをする気なの…!?
【アルン】 よ、よせ! 私は…人形になどっ…
【ラファエル】 『…慎みなさい』
【アルン】 ガッ…!!!!
【ティルフィング】 !!!!
【デュリン】 アルン!!!!
【アルン】 そ…そんな… な…なんて愚かなのだ… 私…は…
【ティルフィング】 !! いけない! 落下して来る!!
【デュリン】 アルン!
【ティルフィング】 …間に合って!!!
【アルン】 …グッ!!!
【デュリン】 アルン!!!
【アルン】 …す…すまない
【デュリン】 え…?
【アルン】 わ、私が… あ…浅はかだった…
【アルン】 ゆ、許してくれ… ヴァリ…ン…
【デュリン】 !!! …ア…アルン!!!
【アルン】 カハッ…!!!
【デュリン】 !!!
【ラファエル】 『安心なさい… 命は繋ぎ止めています』
【ラファエル】 『無用な人格を 消し去っただけです』
【ティルフィング】 !!
【デュリン】 そ、そんなっ…
【ラファエル】 『ユグドラシルの化身よ… ようやく、落ち着いて 話すことができそうですね…』
選択肢:
- これが…お前達の正義なのか!? → select_label_01へ
- お前と話すことなど、なにもない!! → select_label_01へ
『ユグドラシルの化身よ… ようやく、落ち着いて 話すことができそうですね…』
select_label_01:
【ラファエル】 『どう抗おうと、 アナタには消えて頂きます』
【ラファエル】 『すべては、 この世界の初期化を果たすため… ご理解ください』
【ティルフィング】 アナタ達は、間違っている…
【ラファエル】 『…いいえ、 これは神々が望んでいること』
【ラファエル】 『神々の選択に 間違いはありません』
【ティルフィング】 ならば…
【ティルフィング】 その神々の考えを… 私が、正してみせる!!!
【ラファエル】 『なんと傲慢な…』
【ラファエル】 『欲深き人類よ… その罪の重さを知りなさい!!』
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