91030103 天上編 第10章 第3話 最後の指令 バトル終了後の会話
【ティルフィング】 わ、私は… 何度でも立ち上がってみせる! 人々の想いが紡がれている限り…!!
【ラファエル】 『なんと、諦めの悪い… 完全に終わらせぬ限り、 同じことの繰り返しですね…』
【ラファエル】 『いいでしょう… ならば、その肉体…完全に消し去って 差し上げましょう…!』
【ティルフィング】 負けない! 私は負けない、絶対に!
【ティルフィング】 みんなの想いが、 まだ生き続けているんだもの!!!
【ラファエル】 『もはや、アナタとの闘いに、 これ以上の意味はない!』
【ラファエル】 『最大限の力をもって、 一瞬にして終わらせましょう!』
【デュリン】 !! ティルフィング、よけて…!!!
【ティルフィング】 いいえ! 私は逃げない!!
【ティルフィング】 人間の想いを…そのココロの力を… 神々に伝えなければ、 なにも意味がないのだから…!!!
【ラファエル】 『愚かな!』
【ラファエル】 『思い上がった人類よ… そのか弱き力では、 私の足止めすら…』
【???】 な、ならば… そこに魔の力が加われば、 どうだ…?
【ラファエル】 『!?』
【デュリン】 アルン…!?
【ラファエル】 『どういうことです…? 記憶の中の人格は、 消し去ったはず…』
【アルン】 この… たったひと束の髪の毛が、 私を繋ぎ止めてくれたんだ…
【デュリン】 髪の毛…?
【アルン】 ち、地上から天上へ向かう時… このティルフィングの髪を媒体に、 私はやってきたんだよ…
【デュリン】 そうか…座標!
【デュリン】 座標たるティルフィングが 近くにいるから、 自我を失わずに済んだのね!
【アルン】 そ、それだけじゃない… こんなところでヘマをすれば… アイツに顔向けできなくなる…
【アルン】 私が自我を失うことを、 許さないヤツがいるんだよ…
【ラファエル】 『なに…?』
【アルン】 この身体に刻まれた記憶が… あの男と交わした約束が… 私を繋ぎ止めているんだ…!
【デュリン】 !! “ゼロ”…
【ラファエル】 『なるほど… その身体に流れる、 悪魔の血もまた…』
【ラファエル】 『私の術を拒んだ一因ということ ですか…』
【アルン】 その魔の血があれば… 足止めもかなうのではないか…? …ウォォォォォォォーッ!!!!
【ラファエル】 『!? なにを…!?』
【アルン】 …ティルフィング! 私に構わず、 ラファエルを討つんだ!
【ティルフィング】 な…!?
【デュリン】 バカな…!? そんなことしたら…
【アルン】 構わない!
【アルン】 私は… 人形なんかで 終わりたくはないんだ!
【アルン】 私は…アルンとして、 人類の未来のために 果ててゆきたい…!!
【デュリン】 アルン!
【ラファエル】 『グ! こ、駒の分際で…!!』
【アルン】 駒…? 違うな…
【アルン】 私の名は、アルン… れっきとした人間だ
【アルン】 …ティルフィング! 早くするんだっ…
【ティルフィング】 でも…
【アルン】 惑うな!!
【アルン】 その剣は… 人類の未来を切り拓くために あるのだろう…!?
【ティルフィング】 !!
【アルン】 そこには… 世の人々の想いが 込められているんだ!
【アルン】 この…私の想いも!!
【ティルフィング】 !!
【ラファエル】 『…グ! この…人形めが!』
【アルン】 クッ…!! …早くするんだ!!!
【デュリン】 ティルフィング! アルンの想いを、 受け止めて!
【ティルフィング】 …わかったわ
【ラファエル】 『…!?』
【ティルフィング】 アルン… アナタの想い… 決して無駄にはしない!!!
【ラファエル】 『…!? ま、待て!』
【アルン】 …やれーっ!!!
【ティルフィング】 “ショック・トゥ・キル”!!!!
【ラファエル】 『ガッ!!!!!』
【アルン】 グフッ…!!!!
【デュリン】 アルン!!!
【アルン】 …ゼ…ゼロ 約束は、果たした…ぞ…
【デュリン】 アルンーッ!!!
【ラファエル】 『…グ…グフッ! こ、この大天使ラファエルが… い、異物ごときに…!?』
【ティルフィング】 私じゃない… アナタを討ったのは、 人々の意志…
【ティルフィング】 人の想いを軽んじたことが、 アナタの敗因よ…
【ラファエル】 『…グ! …ググ! …ガハッ!!!!!』
王都広場付近
【グリード】 …ハァ…ハァ …グッ!
【ガブリエル】 『どうしました? 私の相手をしてくれるのでは なかったのですか…?』
【グリード】 …クッ!
【ガブリエル】 『さぁ… これで終わりに…』
【ガブリエル】 『!!』
【グリード】 なに…? 私のトドメを刺すんじゃないの…?
【ガブリエル】 『アナタの始末は… のちほどつけて差し上げましょう…』
【グリード】 !? どこへ…?
グランデル凱旋門付近
【ディーン】 お、おい! ヤベェって、あれ…
【ティバルト】 街ごと… 一気に破壊する気か…?
【エドガー】 マズい! …逃げるんだ!!
【ミカエル】 『!!』
【ディーン】 …あ?
【ディーン】 なんだ… 光の玉が消えたぞ…?
【ミカエル】 『しもべ達よ… 後は任せましたよ…』
【エドガー】 なんだ…!? どこへ行ったんだ…!?
【ティバルト】 あの方向… ユグドラシルへと 向かったのか…?
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