920101 天上編 第9章 降臨せし観測者 第2話 降臨 バトル開始前の会話
【エドガー】 教授 …人々が集まってきましたね
【ノーブル】 うむ …キラープリンセス達は?
【ディーン】 向こうで抑えてる
【ディーン】 大聖堂があの有り様で、 指揮系統がバラバラだからな…
【ディーン】 しばらくの間は、 食い止められそうだ
【エドガー】 …リベリオン達からの 連絡は?
【レン】 まだよ… 音沙汰なし
【レン】 なにか情報が入っていないか、 記者仲間達に聞いてくるわ
【エドガー】 …彼ら …大丈夫だろうか…?
【ディーン】 …当たり前だろ 縁起でもないことを 言うな
【エドガー】 …彼らのしぶとさは、 俺だって理解している
【エドガー】 だが…
【エドガー】 王立軍の総司令部を有する グランガーデン相手に、 あの少人数では…
【ディーン】 ったく…それを言うなら、 王都に乗り込んだこと自体が 無茶なんだよ
【ディーン】 もう、 サイは投げられちまったんだ…
【ディーン】 戻ると信じて、 俺達はやるべきことを やるしかねぇだろ
【エドガー】 …ああ まったく… 肝が座ってるな、お前達は
【ノーブル】 楽観的な思考が、 時に状況を好転させることもある… 見習わなければならんな
【ディーン】 なんだよ… 教授まで、 浮かない顔をして
【ノーブル】 うむ… 確固たる証拠は揃っている…
【ノーブル】 王政府の裏を 暴いてみせることも 可能であろう
【ノーブル】 だが… はたして、人々の心を どれだけ動かせるのだろうかと…
【ノーブル】 大公がいらっしゃらなければ、 私一人で人々の心を 揺り動かさねばならんのだ
【エドガー】 そんな… きっと、大丈夫です ノーブル教授ほどの御方なら…
【ノーブル】 確かに、 顔を知られてはいるが…
【ノーブル】 私には、 フレンネル大公のような カリスマ性はない
【ノーブル】 もし、私の言葉が届かねば… 事実が伝わったとしても、 人々が動くことはないだろう…
【ノーブル】 何事もなかったかのように、 今までと同じ日々が 繰り返されてゆく…
【ノーブル】 すべてが 徒労に 終わってしまうのだ
【ディーン】 チッ …どいつもこいつも
【ディーン】 頭で考え過ぎなんだよ、 アンタ達は
【レン】 ちょっと!
【レン】 ヤバいわ! 向こうで 小競り合いになってる!
【ディーン】 !! キラープリンセスか!?
【レン】 違う! 街の人々よ!
【レン】 反乱分子の集会を 辞めさせろって、 武装して来てるの!
【ノーブル】 なんだと…!?
【ディーン】 チッ! 行くぞ、 エドガー!
【エドガー】 ああ!
【ノーブル】 クッ…
【ノーブル】 あの方が、 ここにいらしてくださったならっ… フレンネル大公!
元老院… とある一室
【王立軍高官A】 報告いたします! グランガーデン・中央門が、 突破されました!
【王政府上層部2】 なんだと…!?
【王政府上層部3】 ティバルトは…!? 第1師団が正面を 固めているのではないのか!?
【王立軍高官A】 それが… リベリオン達の勢いたるや、 凄まじく!
【王立軍高官A】 現在第1師団は、 リベリオンの追撃に 向かっているとのことです!
【王政府上層部3】 クッ… 英雄ティバルトをもってしても、 足止めすらかなわぬとは…!
【王政府上層部2】 いったい、 国王はなにをしておる!
【王政府上層部2】 神々からのお言葉は、 まだ賜われぬのか!?
【王政府上層部2】 このままでは、 ここも…
【王政府上層部3】 第2、第3、及び第5師団が 迎撃に当たっております
【王政府上層部3】 第1師団も追撃中とのこと… ここに至ることはありますまい
【王政府上層部2】 なにを申しておる!
【王政府上層部2】 リベリオンは、 既に精鋭部隊の半数を 壊滅に導いておるのだぞ!?
【王政府上層部2】 この状況で、 どうして安心など できよう!?
【王政府上層部3】 …黒奏官 …ヤツはどうしている?
【王立軍高官A】 いえっ… 未だ、 足取りは掴めておりません!
【王政府上層部2】 ペテン師め、 逃げおったか…!
【王政府上層部2】 やはり、 あのような輩を 引き入れるべきではなかったのだ!
【王政府上層部3】 グ…
【王立軍高官B】 失礼いたします!! リベリオンらが、 中央広場を突破!!
【王立軍高官B】 迎撃に当たっておりました、 第5師団が撃破されました!!
【王政府上層部2・3】 !!!
王政府“グランガーデン”… 中央広場付近
【ティルフィング】 行きますっ…
【ティルフィング】 “ショックトゥキル”!!!!
【デュリン】 ティルフィング…!
【ティルフィング】 大丈夫! 加減してあるわ!
【ティルフィング】 …トト、早く!!
【トト】 う、うんっ…
【王立軍兵士】 うぐっ… ふ、ふざけやがって! …行かせてたまるか!!!
【トト】 え…?
【トト】 …う、うわ!!!
【王立軍兵士】 グッ… な、なんだと…!?
【リベリオン】 ガキに当たったら、 どうすんだよ? …あばよ
【王立軍兵士】 う、うぁ!!!
【王立軍兵士】 …え?
【リベリオン】 死にたいヤツは前に出ろ!! 加減なしで、 あの世に送ってやる!!!
【トト】 お、おじさん…!?
【リベリオン】 脅しだよ、バカ
【リベリオン】 …いちいち行く手を阻まれちゃ、 時間がいくらあっても 足りやしないだろ?
【リベリオン】 …とにかく、 前へ進むことだけを考えろ 追撃なんて気にするな
【ティルフィング】 はい! 行くわよ、 トト!
【トト】 う、うん!
【ティルフィング】 王立軍の皆さん、 ごめんなさい! …ハァァァァッ!!!
【ティルフィング】 ハァ…ハァ… 二人とも、大丈夫!?
【トト】 う、うん…
【デュリン】 アンタこそ、 大丈夫? 少し、休んだ方が…
【ティルフィング】 私は平気… それより、 リベリオンさんが…
【リベリオン】 …な、なに言ってやがる …俺のことは気にするな
【デュリン】 時間切れが迫っているのね… …あと、どれぐらい持ちそうなの?
【リベリオン】 …さぁな
【リベリオン】 …芳しくないことは、 確かだが …グッ!
【トト】 おじさん!
【ティルフィング】 少し休んでいてください。 …目指す場所は、 元老院でいいんですね?
【リベリオン】 ああ…
【リベリオン】 さっさと神々と話を つけたいところだが、 いつこの身が消えるともわからない…
【リベリオン】 フレンネルさえ救い出しておけば、 もし俺が消え去っても、 その意思を継いでくれるはずだ
【デュリン】 せめて、 フレンネル大公を救い出すまでは 消えずにいて欲しいものね
【デュリン】 …元老院の者だけが知る極秘の牢に、 大公は拘束されてるって 言っていたわね…?
【リベリオン】 ああ… そいつらの口を割らせるほかに 手はないだろうな
【リベリオン】 …それより、 現在の国王は なんてヤツなんだ?
【ティルフィング】 国王陛下ですか…?
【リベリオン】 神々が接する相手は、 この大陸を統べる王以外には 考えられない
【リベリオン】 そいつがどんなヤツなのか 知っておきたい
【デュリン】 “ルトゥーカ8世” …代々このユグド大陸を統べる、 マニグラード家の現当主よ
【デュリン】 まぁ…王とは名ばかりで、 元老院の傀儡だって 囁かれてるけど…
【ティルフィング】 王室も、 このグランガーデン内に 存在するのよね?
【ティルフィング】 陛下も、 そこにいるのかしら…?
【リベリオン】 いや… この騒ぎの中、 王室内に籠っているとも思えない
【リベリオン】 どちらにせよ、 元老院の爺様方に お伺いを立てるのがスジってもんだろ
【王立軍師団長】 …放てーっ!!!
【ティルフィング】 !?
【リベリオン】 避けろ!!!
【ティルフィング】 …ハァァァァッ!!!
【王立軍師団長】 な…!? そ、装填、急げ!!!
【リベリオン】 チッ! おちおち、話もできやしない…
【リベリオン】 一気に行くぞ! 目指すは元老院だ!!
【ティルフィング】 はい!!
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