FEといえば、特徴的な要素として村訪問イベントがあります。
村を盗賊より早く訪問しなければならないため、プレイヤーを急がせてミスを誘えます。
また、空が飛べるユニットで先回りしたり、村を守るため兵力分散を強いたりと、新しい遊び方を追加してくれます。
村があるかないか、盗賊の初期位置がどうかという要素だけで、マップの難易度がかわることはよくあることです。
ただ、村訪問イベントを作るのは、とても困難です。
いろいろなものを設定しないと作ることが出来ません。初心者の挫折ポイントの一つだと思います。
ここではできるだけわかり易く解説します。
村がなくては、村を訪問できません。
まずは、序章のマップに村を追加しましょう。
FEbuilderGBA内臓のマップエディタで設置しますが、FEBuilderは mar/map/tmx 形式のマップデータをサポートしますので、専用のマップエディターソフトウェアで、制作していただいてもかまいません。
とりあえず動かしてみよう
F5キーを押すと、エミュレータで動作を確認できます。
村が登場しましたが・・・
なぜでしょうか?
それは、まだ村のイベントを作っていないためです。
次は、村のイベントを作ります。
FEBuilderGBAのメイン画面に戻ります。
エミュレータを終了してFEBuilderGBAに戻りましょう。
FEBuilderGBAでは、一番最初の画面である簡易メニューのウィンドウに戻ってください。
FEBuilderGBAはたくさんのウィンドウを開きますが、PAUSE/BREAKキーを押すと、ワンタッチで簡易メニューに戻れて便利です。
序章のマップオブジェクトが拡張されました。
一番上に項目に設定していきます。
余談:村訪問/村破壊では2つのマップオブジェクトを利用します。今回は余計に確保してしまいました。容量的に数10バイトのロスですが、理解しやすさを優先しています。
数10バイトなんても誤差だよ誤差。
数字(NumUpDown)とプルダウンが食い違う場合、数字の方が優先されます。
これは、FEBuilderGBA全般のルールです。
必ず、数字(NumUpDown)の項目が、目的の数字になっているかを確認してください。
まずは、村の中心を作成します。
以下のように入れてください。
発生タイプ | 6 | 06=訪問村 |
フラグ条件 | 9 | |
イベント | 1 | |
座標 | X=6 | 村の中心の座標 |
座標 | Y=3 | |
種類 | 20 | 20=村の中心 |
フラグ条件を設定しないと、何度でも村に入れてしまいます。
FE GBA3部作では、村訪問等のイベントには、0x9以降のフラグが使われることが多いです。
マップでは、0x28までのフラグを好きに利用できます。
フラグによっては特別な意味を持つものもあります。
詳しくは、“フラグ“の項目をご覧ください。
イベントは、発生するイベントアドレスを入れます。
今回はダミーの1を入れます。
実は村の中心は、村訪問には関係ありません。村破壊のイベントに間接的に利用されます。
村の中心を指定しないと、村破壊イベントで廃墟にならなかったりと不思議な動作をします。
逆に言えば、村破壊イベントを発生させない、盗賊がいないマップでは、不要です。
ただ、FE GBA3部作では、常に設定されていますので、それに倣っています。
その場合、ダミーとして1を入れるのも、FE GBA3部作での設定に倣っています。
座標は、村の中心の座標を入れます。
村の中心のイベントですから、村の中心を指定します。
座標を間違うと、村破壊イベントでの動作がおかしくなります。
種類は、イベントの種類を設定します。
FE8では、村の中心イベントは20番です。 (FEシリーズによって番号が変わります。)
発生タイプ | 6 | 06=訪問村 |
フラグ条件 | 9 | 村の中心と同じフラグを指定 |
イベント | 0 | 後で設定します |
座標 | X=6 | 村の入れ口の座標 |
座標 | Y=4 | |
種類 | 20 | 10=民家 |
座標は、村の入れ口の座標を指定してください。
種類は、10=民家を指定してください。
設定をしたら、書き込んでも、まだ書き込まなくてもどちらでもいいです。
領域が確保されました。
この時、自動的に、「書き込み」もされます。
(そのため、StepB9で、書き込んでも、書き込まなくてもどちらでもいいといったのは、このためです。~)
割り当てられたイベント領域にイベントを書いていきましょう。
「イベント」というところをクリックすると、イベント命令を記述する画面にいけます。
「テキスト」項目にある、「[ZZ:BG:背景]で[XXXX:TEXT:TEXT]の会話を表示」を選択してください。
命令を選択したら、「命令を選択する」ボタンで決定します。
ちなみに、選択したい命令をダブルクリックしても、「命令を選択する」ボタンクリックと、同じ動作になります。
イベントは正しく発動しましたが、村が閉じ村になりません。
ただ、フラグ条件:9 を設定しているので、再度村に行っても何も起きません。
実害はありませんが、見栄えがよくないので、閉じ村になるようにしましょう。
なぜ、閉じ村にならないのか?
それは、マップ変化を設定していないためです。
次は、マップ変化を設定しましょう。
ここまでで村のイベントは完ぺきにできました。
ですが、せっかくだから、盗賊による村破壊イベントを作ってみましょう。
村破壊イベントを作るには、マップ変化で廃村を作らないといけません。
「マップ変化:1」が作られました。
コンピュータの世界では0から数字をカウントするので、2番目のマップ変化になります。
さて、先ほどと同様に、位置調整をするため、「サイズ変更」ボタンを押してください。
「位置」で、「X=5 , Y=2」を選択してください。これは、村の左上の座標です。
廃村のサイズは3*3なのですが、現在は1*1のサイズなので「サイズ」を増やします。
「サイズ」で、「R=2 m B=2」を選択してください。 右と下方向に2マス増やします。
数字を入れ終わったら、「変更する」ボタンを押してください。
これで、廃村のマップ変化はできました。
ですが、序章には盗賊がいません。
そこで、序章の敵に、盗賊を追加します。
一度、簡易メニューに戻ります。
敵ユニットをダブルクリックすると、そのユニット群の設定画面に行けます。
ユニット番号 | 66 | ならずもの |
クラス | 41 | 山賊 |
2次AI | 5 | 05=村や宝を襲う。その後離脱地点に移動する |
配置前座標 | X=8 Y=4 | 村の近くに置きます |
配置後座標 | 0 | 面倒なので配置後座標は設定しません |
一番大切なのは、2次AIです。
正しくセットしてくださいね。
「ユニット番号」に 「0」を設定したら、「書き込み」ボタンで確定します。
これで、余計なキャラはなかったことになります。
ただし、容量としては確保されているので、無駄な領域を確保したことにはなります。
無駄といっても、100バイトもありませんけどね・・・まあ、誤差だよ、誤差。
マップ変化で廃村をしてしていなかったり、マップ変化の座標がずれていたり、
イベント条件のマップオブジェクトで村の中心を指定していなかったり、座標が正しくなかったりすると、
正しく廃村になりません。
盗賊には、目的を終えたら、離脱してほしいのですが、離脱してくれません。
彼は村を破壊したら、その場に立ち尽くしています。
これは、離脱ポイントを設定していないためです。
どこに離脱したらいいかわからないし、もう破壊する村もないので、どうすればいいかわからずに、立ち尽くしているわけです。
次は、離脱ポイントを作成して、盗賊を離脱させてみましょう。
お疲れ様でした。
以上で、村訪問、村破壊、そして離脱イベントの説明を終わります。
設定は面倒ですが、これが作れるようになると、より面白いマップを作ることができます。
がんばって作ってみてください。
マップ変化は、閉じ村、廃村の他に、空宝箱、扉、壊れた壁などで利用します。
また、イベント命令で特定のマップ変化を発生させることもできます。
いろいろやって、遊んでください。