10053304 リットゥストーリー 『デライトファイア』
あれから数日後─
リットゥの風邪も 治りかけたある日…
【リットゥ】 おい、湯加減はどうだ?
【リットゥ】 気にするな 今日は私が、 風呂焚き当番だ
【リットゥ】 戒律は守る マスター…お前は 気兼ねなく入っていればいい
ついたて越しに、 マスターに語り掛ける彼女
【リットゥ】 …なに?少しぬるいか
【リットゥ】 待ってろ 今、薪を足してや…
【リットゥ】 …はっ!これは…!
【リットゥ】 薪が…もうない
選択肢:
- じゃ、しょうがないね、 → select_label_01へ
- 大丈夫、もう上がるから → select_label_02へ
- ありがと、いいお湯だったよ → select_label_03へ
薪が…もうない
select_label_01:
【リットゥ】 いや、大丈夫だ
select_label_02:
【リットゥ】 待て…私に任せろ
select_label_03:
【リットゥ】 余計な気を使うな
select_label_end:
…と、マスターを制する彼女
【リットゥ】 マスター… お前には一つ借りがある
【リットゥ】 風呂当番を 代わってもらったという 借りがな
【リットゥ】 その借りを返す時が来たようだ
いや、でもこの前 助けてもらったし、 むしろ僕の方が、大きな借りが…
【リットゥ】 か、貸し借りはどうでもいい…!
いや、自分で言ったんじゃん? マスターがツッコむ
【リットゥ】 わ…私は…! 感謝しているのだ! お前に…!
【リットゥ】 だから…返したい! その想いを!!
少し紅潮した顔で答える彼女
【リットゥ】 と、届け!私の想いよ!!
【リットゥ】 新奥義!『デライトファイア』!!
彼女の新たなる力により、 再び炊き上がる風呂 マスターもとても気持ちよさそうだ
【リットゥ】 戒律は大事だ 破る事は断じて許されぬ その想いは今でも変わらない
【リットゥ】 だが…
【リットゥ】 許容範囲を広げることも、 時には必要…
【リットゥ】 それは“甘え”ではなく… “寛大さ”であることを学んだ
【リットゥ】 その寛大さを得た時… 私は一つ強くなれた
【リットゥ】 か…感謝している…
【リットゥ】 マスター… わ、私は…お前のことが…
あっち~~~っ!!
【リットゥ】 …なに?
どうやら、彼女の力が (そして、想いが) 強過ぎたようだ…
大慌てで、 風呂から飛び出るマスター
【リットゥ】 !!
【リットゥ】 お、おいっ! そんな、あられもない姿で…!!
【リットゥ】 く、来るな!! また熱が出そうだ!
何か冷やすもの!! …と助けを求める声も、 テンパっている彼女には届かない
【リットゥ】 そ、それ以上 近づく事は許さんぞ!!
【リットゥ】 来るな~~~っ!!
満点の星空の下、 彼女の叫び声がこだました
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