100803023 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第8章 アビス・メモリー 第3話 託されたもの STAGE2 戦闘後
【レーヴァテイン】 ガハァッ…
【ルシファー】 この程度か… 蛆虫にも劣る がっかりだ
【ウロボロス】 斬ル姫とは存外に脆弱なものだな
【ミカエル】 さて、証拠は全て焼き払いました 今後はこのようなことがないよう 気をつけないといけませんね
【ミカエル】 大切な同胞達の“種”を無駄にして しまっては本末転倒です
【ミカエル】 “白羽”を植え付けることで人体を 強化し、体内で“種”を大切に 保存させる計画ですのに
【ミカエル】 “白羽”を与える人間は慎重に 選ばなければ、「事故」が起きて しまうようです
【ミカエル】 やはり天使をその身に宿すのは 選ばれし者のみに許されること 少数精鋭ですね
【ルシファー】 バカバカしい その程度で死ぬ方が悪いのだ 弱者は遅かれ早かれ死ぬ運命よ “血”を入れる者の選別など無意味 強化され、生き抜いた者だけに 価値がある
【ルシファー】 そして生き残った者達だけで世界を 構築すれば良いのだ
【ルシファー】 弱肉強食、実力主義こそ 我が理想
【ウロボロス】 二人とも手間取っているようだな 幻獣の“肉”は人間によく馴染むから 楽なものだ
【ウロボロス】 やはり天使や悪魔に比べて人間に 近い種族だからだろう 幻獣人は増やし放題
【ウロボロス】 お陰で部族ごとの争いが起きている 早く徹底した管理・統制を敷かねば なるまいな
【ウロボロス】 じきに神から手駒が送られてくる その者達を使って監視や粛清を 行うことになるのだろうが…
【ミカエル】 12人の斬ル姫が各国に4人ずつ 送られてくるそうですね
【ルシファー】 ミカエル、貴様、我々を出し抜いて そこの羽虫を手駒にしようとして いただろう?
【ミカエル】 何か問題でも?
【ルシファー】 いや むしろ感心していたのだが、 それを拾わなくて良いのか?
【ミカエル】 必要ありません ただの斬ル姫がこれほど脆弱な ものだとは予想外でした
【ウロボロス】 あげく主人に牙を剥くなど 獣にも劣る 何か手を打つべきだろうな
【ミカエル】 神によって送られてくる者達には 霊装支配による入念な洗脳が 必要でしょうね
【ルシファー】 では、そこの羽虫を潰すとしよう 主人の命に従わぬ斬ル姫など 存在自体が罪だ
【レーヴァテイン】 くぅっ…私は…!
【ミカエル】 汚らわしい斬ル姫を 死の裁きをもって救済します!
【ルシファー】 疾く失せよ 力なき者に生きる価値はない
【ウロボロス】 死と生は永劫の輪廻 その理に還るが良い
【レーヴァテイン】 私はっ…こんなところでっ… ティル…!兄さんっ…
【ミカエル】 片付きましたね あれのことは忘れましょう
【ルシファー】 無論、考慮の埒外だ 今後の世界にしか興味はない
【ウロボロス】 異分子はその存在そのものを 記録に残さぬよう意識の外へと 放逐する
【レーヴァテイン】 くぅっ… 何も…できなかった…私…
【レーヴァテイン】 私は、為す術もなく 奈落の底へと突き落とされた――
【レーヴァテイン】 一命を取り留めたのは、 本当に奇跡としか言いようがない ただ――
【レーヴァテイン】 もう…私に力は残されていなかった 身も心も砕け散って… ただただ眠り続けるだけの人形――
【レーヴァテイン】 悔しさも悲しさも感じなくなるくらい 長い時間…そうして眠っていたの… 暗い地の底で――
【レーヴァテイン】 それなのに――
【???】 まだよ まだ終わっていない 立ち上がりなさい
【???】 この――に集え!
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