100905020 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第9章 シンボル・クライシス 第５話 天使の矜持 STAGE2
【ハルモニア兵】
進軍は順調です
斥候によると、この先の建物に
ケイオスリオン兵の姿があると
【ハルモニア兵】
極力、戦闘は避けるよう
教皇様から命じられています
【ハルモニア兵】
相手に動きがないようなら、
無視して先を急ぎましょう
【ハルモニア兵】
一番に“裁定者”と面会し、
千年王国に至るのは
私達、ハルモニアです
【ティルフィング】
…………
【ティファレト】
何か思い悩んでおられるようですね
ティルフィング
【ティルフィング】
ごめんなさい…
レーヴァ達のことを考えていました
【ティルフィング】
ティファレト、
先程もお願いしましたけれど、
もし彼女達と出会っても戦闘は…
【ティファレト】
安心して下さい、ティルフィング
【ティファレト】
ディスラプターズが
攻撃してこない限り、
私達は彼女達と戦いません
【ティルフィング】
ありがとうございます…
【ティファレト】
礼には及びません
私達の願いも目指すところも
同じです
【ティルフィング】
そうですね…
【フォルカス】
教皇様、ケイオスリオン軍を
追い抜きました
現在、私達が最も先に進んでいます
【ティファレト】
ケイオスリオン軍を
追い抜いたのですか…？
【フォルカス】
はい
進軍は順調です
魔獣達も、ものの数ではありません
【ティファレト】
慎重に…進軍してください
何が起きるか分かりませんから
【フォルカス】
はい
それでは
【ティファレト】
…………
【ティルフィング】
不自然ですね
【ティファレト】
えっ…？
【ティルフィング】
これはナディアだった頃の
記憶なのですけれど…
【ティルフィング】
フェイルノートは
緻密に計算して動く方でした
【ティルフィング】
まるで盤上を支配しているようだった
とアルマスも言っていたはずです
それなのに…
【ティファレト】
こうも容易く私達に先を譲るのは
怪しい…そう仰りたいのですね
実は私も気になっていました
【ティファレト】
ここから先は背後にも気を配りながら
進む必要がありそうです…
【ヴァナルガンド】
失礼致します
【ティファレト】
何かありましたか、ヴァナルガンド？
【ヴァナルガンド】
先程、斬ル姫を二名捕らえました
尋問の場に教皇様も立ち会って
いただきたいのです
【ティファレト】
まあ…その二人の斬ル姫とは？
【ヴァナルガンド】
天沼矛とミョルニルです
【ティルフィング】
！？
その尋問、私も立ち会わせて
いただけないでしょうかっ
【ヴァナルガンド】
それはなりません
ティルフィングはどうか、
席を外して下さい
【ティルフィング】
そんなっ…
あの二人が捕らえられたという
ことは…アルマスは…
【ティファレト】
ヴァナルガンド、
ティルフィングも
立ち会わせてあげて下さい
【ヴァナルガンド】
教皇様、それではハルモニアの
法が乱れます
どうか、ご容赦を
【ティルフィング】
ティファレト、
お気遣いありがとうございます…
私は席を外していますので
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