101101060 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第11章 ロストラグナロク 第1話 完全な生命 STAGE6
【ティターニア】 少しお話しを聞かせてもらっても よろしいですか?
【男】 もちろん、構わないよ 私も君達と話をしてみたいと 思ったから姿を見せたんだ
【アルマス】 さっき、私達のことを ジュニクシャって言ったわよね? あれってどういう意味?
【男】 言葉通りの意味だ いまだ肉体という呪われた牢獄に 囚われたままの不完全な人間
【男】 それが君達、呪肉者だよ
【ギル】 いや…ちょっと意味が 分かんねぇんだけど…
【ギル】 だったら、あんたは肉体がないって いうのかよっ?
【男】 そうだよ
【男】 私だけでなく、 この神域で暮らす人々は皆、 肉体をとうに捨てている
【男】 そうすることによって初めて 私達は完全な人間になれるんだ
【アルマス】 そんなわけない! 肉体がないのに、 どうして生きているって言えるのよ!
【男】 ああ、分かるよ 地上ではいまだに そういう考え方が主流らしいね
【男】 でも私は生まれたときから 肉体を持っていないんだ だから、その理屈が良く分からない
【男】 どうして地上の人々は 肉体という呪われた牢獄に 固執するんだい?
【男】 一度、聞いてみたかったんだ
【ギル】 どうしても何もねぇよ! そういうもんだろっ?
【ギル】 人間だけじゃなくて 動物も植物も妖精だって斬ル姫だって みんな肉体があるじゃないか!
【男】 うーん… 良く分からないなあ…
【レーヴァテイン】 分からないのはこっちの方… そもそも…あなた達は 生命と言えるの?
【ソロモン】 レーヴァ、 それについてなんだけど…
【ソロモン】 先程、グラウが観測した生体反応… その一つが目の前にいる男性のものよ
【ソロモン】 少なくともグラウは彼を 生命体だと認識しているわ
【アルマス】 ええっ? そんなの… グラウがおかしいだけじゃないの!?
【グラウ】 貴方の発言には 合理的な根拠が認められません 私は正常に作動しています
【男】 そのふくろう…グラウというのかい? 彼女の言う通りだよ
【男】 君達だってオートアバターを 連れているじゃないか 彼らは生命体ではないと言うのかい?
【アルマス】 オートアバター?
【ムー】 こいつぁ驚いた! 俺達のことを知ってんのかよっ あんた何者だ!?
【レーヴァテイン】 ムー…黙っ――
【男】 知ってるも何も、 君達はここで生まれたんだろ?
【レーヴァテイン】 えっ…?
【男】 膨大なエネルギーを有するキラーズを 自動制御するための存在としてね 忘れたのかい?
Next: 101102010