101302050 ロストラグナロク編(失われた千年王国編) 第13章 トレジャーメモリー 第2話 光ある外へ STAGE5
【アルマス】 近くに魔獣の姿はないわね ひとまず安心かしら さてと…
【モラルタ】 …………
【ベガルタ】 …………
【アルマス】 無理やり抱えて逃げてきたけど、 さっきから二人とも黙りね
【アルマス】 でも、さっきまでの繰り返しからは 逃れられた きっと、この展開は悪くない
【アルマス】 こうなったら、とことんいくわ!
【アルマス】 ねぇ、ベガルタ さっき口にした 「私のせい」ってどういう意味?
【ベガルタ】 …………? えっ…?私…? 私、ベガルタって名前じゃないよ
【アルマス】 あ…そっか この頃はまだキラーズを埋められて なかったのよね
【アルマス】 それなら、名前を教えて あなた達の名前を 私はアルマスよ
【ベガルタ】 えっと… 私は――――
【モラルタ】 私、――――
【アルマス】 ん? ごめんなさい よく聞き取れなかったんだけど…
【モラルタ】 だから、――――!
【ベガルタ】 ――――です…
【アルマス】 何よ、これっ… 名前のところだけ雑音が入って 聞き取れない
【アルマス】 ええと…じゃあ、妹さん さっき「私のせい」って 言ったわよね?何で?
【ベガルタ】 …………言ってない、よ
【アルマス】 いいえ、言ったわ 私、ちゃんと聞いたんだからっ 理由を教えて!
【ベガルタ】 ひうっ…
【モラルタ】 やめて! ――――を虐めないでっ
【アルマス】 そんなつもりじゃなかったんだけど… ごめんなさい でも、きっと大切なことなの
【アルマス】 お願い 話してっ
【ベガルタ】 …………お姉ちゃん
【モラルタ】 大丈夫だよっ 私が守ってあげるからね! 何も言わなくて良いよっ
【ベガルタ】 お姉ちゃん、ごめんなさぁい…!
【モラルタ】 えっ…
【ベガルタ】 私の…私のせいなのっ…! 私が言いつけ守らなかったから… お父さんの手、放しちゃったから…
【ベガルタ】 私が悪い子だから…お父さんも お母さんも…死んじゃったんだぁ…!
【モラルタ】 あっ…
【ベガルタ】 ずっと…ずっと言えなくて… ごめんなさい…ごめんなさぁい…
【モラルタ】 そっか… 一人でずっと抱えてたんだね ごめん…ごめんね、ベガ
【アルマス】 今、ベガって…!?
【モラルタ】 大丈夫だよ ベガのせいじゃない ベガは何も悪くなかったんだよ
【ベガルタ】 モラ…お姉ちゃん… でもっ…
【モラルタ】 あのね、ベガ 私も言わなきゃいけないことが あるんだ…
【モラルタ】 ずっとベガには言えなかった だって私、お姉ちゃんだから
【モラルタ】 ベガの前ではしっかり者の お姉ちゃんでいないとって思って ずっと…ずっと…
【モラルタ】 怖かったよぉぉぉっ…! 私も…私もすごく怖くて… 泣きたかったよぉぉ…
【モラルタ】 でも…私、お姉ちゃんだから… ベガを守らないといけないからっ… 我慢してた…
【モラルタ】 ずっと強がって…しっかり者の お姉ちゃんを…演じてたんだぁ…
【モラルタ】 本当は…こんな泣き虫で… 臆病で…ごめんなさい…
【ベガルタ】 お姉ちゃん… モラお姉ちゃん!
【ベガルタ】 ずっと… ずっと守ってくれてて… ありがとう!大好きっ
【モラルタ】 ベガ…私も、大好きだよっ
【アルマス】 そっか… 二人を縛っていたのは… 両親の死そのものじゃなかったんだ
【アルマス】 お互いへの罪悪感… そのことを知られたくなくて、 ずっと閉じこもっていたのね…
【アルマス】 今の揺れは、何? 世界が…崩れていくっ…!
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