10149212 ティルフィング 勉強では学べないこと
あれから数日後の放課後――
【ティルフィング】 正解です
【ティルフィング】 いい調子ですよ
マスターは音を上げず、 ティルフィングとの居残り勉強に 付いて行っている
【ティルフィング】 明日はいよいよ 期末テストですね… 少し緊張していませんか?
【ティルフィング】 …ふふっ、きっと大丈夫ですよ アナタの頑張る姿は私がちゃんと 見ていましたから
【ティルフィング】 この調子なら、 きっといい点が取れると思いますよ
彼女にそう言われると 不思議と自信が湧いてくるマスター 最後まで頑張るよ、と気合を入れる
【ティルフィング】 はい! 一緒に頑張りましょう!
そうして迎えたテスト当日――
【ティルフィング】 あのっ…どうでしたか?
いくつかのテストが終了し、 休み時間に話している ティルフィングとマスター
君との居残り勉強のおかげで、 バッチリだよ!と、 マスターは自信ありげに言う
【ティルフィング】 そうですか… それを聞いて安心しました
【ティルフィング】 あと一教科 落とさなければ、 ちゃんと進級できますね
ありがとう と彼女に礼を言うマスター
【ティルフィング】 いいえ、私が 勉強を教えたからじゃありません
【ティルフィング】 アナタの努力の成果です
彼女は語る
【ティルフィング】 勉強を教えているうちに、 分かったことがあります
【ティルフィング】 なぜアナタが、 他の生徒に人気があるのか
【ティルフィング】 遠くから見ていた時は、 気づかなかったけど……
【ティルフィング】 アナタのように純粋で 一生懸命な人…… 人気が出るはずです
【ティルフィング】 さて…そろそろ 次のテストが始まる時間ですね
うん、いよいよ 次が最後のテストだ
――と、その時
【ティルフィング】 …!
ある事件が発生した
マスター、助けて…! ケガをした学生が マスターを頼ってきたのだ
【ティルフィング】 ど、どうしたんですか…?
いわゆる不良と呼ばれる友達同士が ケンカをして止められないから、 手を貸して欲しいと言うのだ
【ティルフィング】 ………
【ティルフィング】 あんなに怪我して… 助けに行きたいけど…
【ティルフィング】 でも、これは マスターの進級が懸かった試験…
【ティルフィング】 一体、どうすれば…
よし、助けに行こう!!
【ティルフィング】 え!?
迷うティルフィングとは対照的に、 マスターが即答した
【ティルフィング】 で、でも…!
【ティルフィング】 試験は…? これはアナタの進級が…!
【ティルフィング】 せっかく今日まで 頑張って勉強して来たのに…!
マスターは答える 勉強はその気になったら、 いつでも出来できるけど…
ここで友達を助けなかったら… 一生後悔するから!!と
【ティルフィング】 !
【ティルフィング】 ……アナタという人は
【ティルフィング】 いえ、そんな人だから 頼られるんですね
【ティルフィング】 私も…お供します!
マスターと共に、 ティルフィングは ケンカの現場に向かった
不良生徒たちが 揉めている場所にやってくる マスターとティルフィング
【ティルフィング】 やめなさい! ケンカはいけません!
だが優等生である彼女の 言うことなど聞くはずもなく、
不良生徒たちは、 攻撃を仕掛けてくるのだった
【ティルフィング】 ………!
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