10311203 ヨミ 『盛夏風月剣』
【ヨミ】
………
どれくらいの時間が 経ったのだろうか…
どんどん水中深くに潜っていくヨミ それは、まるで辛い現実に 立ち向かっていくように…
【ヨミ】
兄さん…
彼女が、ふと水面を見上げると…
【ヨミ】
…ん？
【ヨミ】
…！
【ヨミ】
マ、マスター！？
そこには 必死に潜ってくる マスターの姿が…
しかし…
ガボゴボガボ…
【ヨミ】
…！
溺れてる…！？
気を失い、水中を漂うマスター
【ヨミ】
くっ…！どうする！？
こうなったら…
一か八か！！
【ヨミ】
ハァァッ！
剣を振り、 強烈な一撃を放つヨミ
それは水柱を上げ、 見事マスターを 陸に上げることに成功した
【ヨミ】
はぁ…はぁ…はぁ…！
【ヨミ】
今の奥義…
『盛夏風月剣』…
完成だわ！
それは彼女が 新たなるスキルに 目覚めた瞬間だった
【ヨミ】
どうして、
あんな危険な真似したの…！？
陸に上がり、 彼女がマスターに問い詰める
選択肢:
- 君がなかなか上がってこないから… → select_label_01へ
- 溺れたんじゃないかと思って… → select_label_02へ
- 心配でつい…ごめんね… → select_label_03へ
陸に上がり、 彼女がマスターに問い詰める
select_label_01:
【ヨミ】
…！ワタシを助けるために…？
select_label_02:
【ヨミ】
…！心配…してくれたの…？
select_label_03:
【ヨミ】
…！それで…自分を顧みず…
select_label_end:
【ヨミ】
その気持ちは、
う、嬉しいけど…
【ヨミ】
でも、それで
自分が溺れていたら
世話ないじゃない！
ゲホッ、ゲホッ！ 咳込むマスター
【ヨミ】
もぅ…しょうがないわね
ヨミが背中をさすってあげる しかし…
ゲホッ、ゲホッ！…ブッ！
鼻水を出してしまうマスター
【ヨミ】
き、汚いわね～っ！
子供じゃあるまいし！！
【ヨミ】
ふふっ、もう…
しょうがない主だなぁ
あれ？今…笑った？ マスターが尋ねる
【ヨミ】
…！
【ヨミ】
ワ…ワタシ
やっぱり水着には、 笑顔の方が似合うね 爽やかに微笑むマスター
【ヨミ】
鼻水垂らしながら言っても、
キマんないから！
早く拭きなさい！！
鼻水をかむマスターを見ながら、 波打ち際に腰掛け、 空を見上げるヨミだった
【ヨミ】
…気づかなかったな
空は…こんなにも
晴れ渡っていたんだ
Next: 10311204