10391202 セツナ 『一蒼一閃』
【セツナ】 …私はひとりでいいのに
またひとりで任務を遂行しに 野営地から姿を消した彼女
マスターの隊は急いでセツナを追い 程なくして追いついた
選択肢:
- これも作戦のうち → select_label_01へ
- ひとりにはしない → select_label_02へ
- 一緒にいたいんだ → select_label_03へ
マスターの隊は急いでセツナを追い 程なくして追いついた
select_label_01:
【セツナ】 作戦…そんな話聞いてない
select_label_02:
【セツナ】 …きっと、後悔する
select_label_03:
【セツナ】 …………
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他者を遠ざけようとするセツナ 姫達はその姿勢を気にしている マスターなら理解してくれるのに、と
【セツナ】 …ひとつ、聞いてもいい?
【セツナ】 …なぜ、私のことを構うの? この世界にとって私は異物 本当ならば関わる必要もないのに
初めて話しかけてきたセツナに対し マスターは純粋に答える セツナは仲間だから、と
【セツナ】 …そう、でも私は傭兵 ただの武器として 剣として扱うだけでいいのに
姫達はセツナの発言を否定する いつも自分達を気に掛けてくれる そんな優しさを持っているのに!
【セツナ】 …………
セツナの表情は何かを諦めたような 思いを押し込めようとしているような そんな、悲しさを漂わせていた
【セツナ】 …やっぱり、 同じ場所に長く居てはだめね
言葉の真意を 問おうとしたその瞬間 セツナが突如として駆け出す
【セツナ】 君達は来ないで! …巻き込みたくないの
セツナの向かう先には異族 どうやら単独のようだ しかし、巻き込みたくないとは?
【セツナ】 うおおおおあああっ!
セツナが叫んだ直後 異族は一刀両断されていた 圧倒的な光景だった
初めて見るセツナの凄まじい剣技に マスター達はただただ唖然とする 見惚れるといったほうが正しいか…
しかしセツナはバツの悪そうな表情で 剣を収め、踵を返しその場を立ち去る マスター達も慌ててその後を追う…
一夜明けてもまだセツナの剣技が 網膜に焼き付いて離れない …だが、その姿がないことに気付く
またふらりとどこかへ向かったと 姫達から話を聞いたマスターは 妙な胸騒ぎを感じ、セツナを追う
【セツナ】 …どうしたの?
セツナに追いつき声を掛けると いつものように淡々とした反応が
だが荷物の量がいつもと違う 誰がどう見てもそれは旅支度だと そう言える出で立ちだった
【セツナ】 …ああ、この荷物? 君達に迷惑は かけないようにしたつもりだけど…
選択肢:
- 行かないでよ → select_label_04へ
- ひとりにしないって言ったのに → select_label_05へ
- 帰ってくるんだよね? → select_label_06へ
…ああ、この荷物? 君達に迷惑は かけないようにしたつもりだけど…
select_label_04:
【セツナ】 …だめ、行かないと
select_label_05:
【セツナ】 承諾した覚えはないわ
select_label_06:
【セツナ】 …………
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きっと答えてはくれない そうわかっていても 旅立つ理由を聞いてしまう
【セツナ】 …………
やはり答えてはくれない けれど、その表情は 何かを訴えようとしている風に見えた
自分達は仲間だ だから行かないでほしい マスターは素直に思いを伝える
【セツナ】 …………
セツナはまた 自分の思いを押し込めた 悲しそうな表情を浮かべる
【セツナ】 理由…そうね そうやって仲間だと 私に言ってくれるから
【セツナ】 …離れなくちゃいけない もう仲間じゃないと そう言わなきゃいけないの
【セツナ】 けど、私の目の前で 奪わせはしない…ッ!
マスターが振り返るとそこには異族 そして、剣を振るうセツナ
【セツナ】 昨日のヤツだけじゃ話にならなくて ものたりなかったのよ!
【セツナ】 はははははっ!
雄叫びを上げるその姿は 鬼気迫るものだった…
異族はセツナの手によって 蹴散らされたようだ
セツナは深呼吸をした後、 剣を収めマスターのほうを向く
【セツナ】 剣を握ると、こうなるの 自分を見失うというか… これが…本当の私
【セツナ】 私の力は、 いずれ周りにいる者を傷つける いつもそうだったから…
セツナの言葉をマスターが遮る 今の戦いでは決して自分を 見失ってなんかいなかった、と
マスターはセツナに戦う理由を… そして、いつも言っていた 自分のやることとは何かと問う
【セツナ】 …私は、私から、 私の周りにいる人たちから 何も失いたくない、奪われたくない
【セツナ】 ただ、それだけ… 誰にも悲しい思いをしてほしくない そのために剣を持つ
【セツナ】 けれど、私自身が誰かを 傷つけてしまったら… だから、私はひとりで…
【セツナ】 ひとりで戦う… 私の正義のため、悪を討つ!
なら、やっぱり自分達は仲間だ セツナの切羽詰まった回答に対し マスターはサラリと言う
【セツナ】 …なんでわかってくれないの
異族を敵だとして、悪だとして 戦うのならば、自分達も同じだ マスターは諭すように話す
これからも戦っていくためには セツナの力が必要だと マスターは断言する
【セツナ】 …………
それに、とマスターは付け加える 仲間じゃないと言われて悲しかったと
【セツナ】 …ああ
セツナはハッと驚きの表情を浮かべる
【セツナ】 …ええ、悲しい思いもさせない そして奪わせもしないわ!
報復に現れたのか 再び襲い掛かってきた 異族を斬り捨てるセツナ
その剣技は、自分を受け入れてくれた この場所を守り奪わせはしないという 強い想いが生み出した新たなる力
新スキル 『一蒼一閃』 にほかならなかった
【セツナ】 そうね… 一時なら いてあげてもいいわ
改めて仲間となった 頼もしき姫を見つめマスターは微笑む
【セツナ】 …………
いつものように 無言で歩き始めるセツナ
その歩みが向く先は 孤独な旅路ではなく 仲間達のいる、あたたかい場所だった
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