10431213 ズィーヴァ 『華刃』ミザリー
【ズィーヴァ】 簡単な、ことだった
【ズィーヴァ】 あいつがいない世界で あいつを超えることができないなら
【ズィーヴァ】 この世界で“本物”になるために 自分が一番の双剣使いであると 証明すればいい
【ズィーヴァ】 超えることはできずとも 一番になれば、“本物”であることは 間違い無いのだから
【ズィーヴァ】 それを気づかせてくれた者のため そして何より、自分の為に
【ズィーヴァ】 この世界で…誰よりも絢爛に この双剣を振るってみせるわ!!
【ズィーヴァ】 ふう…こんなものね
先ほどまでよりも洗練された、 美しく華やかな剣閃に すっかり見とれてしまうマスター
…華麗だった、とマスターが言う
【ズィーヴァ】 当たり前でしょ それに…“華麗”じゃなくて “絢爛”って言いなさい
その顔から憂いは感じられない 思わずマスターは嬉しくなった
吹っ切れた? マスターが素直に問う
【ズィーヴァ】 …決めただけよ あいつを超える為に生きるのを やめようって
その目は確かに前を向き、 この世界で生きていく覚悟を 感じるには十分であった
【ズィーヴァ】 だから、アンタは見届けなさい 私が、この世界で一番の双剣使いだって 証明するところをね…!!
【ズィーヴァ】 特別に、特等席で見届けさせてあげるわ
ズィーヴァの笑顔につられ、 マスターも笑顔になる
もうこの笑顔から 憂いを感じることはないのだろう その確信とともに
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