110034211 デュランダル 騎士は無駄口を叩かない
隊に所属する剣士・デュランダル
その彼が最近、何やら思い悩んでいる という事で、マスターは 声を掛けてみることにした
【デュランダル】
…………
一人静かに本を読んでいる デュランダル
あの…なに読んでるの？ と声を掛けるも…
【デュランダル】
…………
休みの日は読書をして 過ごすことが多いの？
【デュランダル】
…………
普段から寡黙な彼に 苦戦するマスター
【デュランダル】
…古エッダ
え？ こえっだ？ …あぁ、こえっだね
【デュランダル】
…知らないだろ、マスター？
古ノルド語で書かれた詩集だ
それだけ言って、また読書にふける あの…いつも寡黙だね… と、マスターが再び話し掛ける
【デュランダル】
私は騎士だ
だから無駄口は叩かない
騎士たるもの、剣でのみ語ればよい
【デュランダル】
それが…私の騎士道だ
【デュランダル】
それともなにか？
マスターは、私の剣の腕を
疑っているのか？
どうして？デュランダルには、 いつも助けてもらってるよ そう答えるマスター
【デュランダル】
…すまん、マスターに要らぬ
気を使わせてしまった
２人の様子を見ていた少女が、 ばつの悪そうな彼に花を渡す 「これ、どうぞ」
【デュランダル】
私に？
なぜ？
「寂しそうだから」 と少女は答える
【デュランダル】
…お嬢さん、
騎士は戦場でしか生きられない
そんな私に花などは似合わない
そう言って去っていくデュランダル
怒らせたのかな？ と、心配そうな少女 照れているだけだよ、とマスター
【デュランダル】
年端も行かぬ少女に気遣われるとは…
騎士も形無しだな…
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