1630101 天上編 第６章 災厄を招く使者 第３話 終わりなき夜 バトル開始前の会話
【ディーン】
あのアマ、なにが記者だ！
とんだコソ泥じゃねぇか！？
【ディーン】
クソッ…
こんなクソガキに任せた、
俺がバカだったぜ！
【トト】
ご、ごめん…
【デュリン】
ともかく、急いで“暦”を
取り戻さないと
【デュリン】
不本意だけど…
王立軍の目を盗んで、
街の外に出るわ
【ディーン】
そいつは無理だぜ…
王立軍だけなら大したことはねぇが、
黒奏官が動いてる
【ティルフィング】
黒奏官…？
…噂には聞いたことがあります
【ティルフィング】
確か、内部粛清専門の奏官だと…
でも、それはあくまで噂じゃ…？
【エドガー】 いや、彼らは実在するんだ 現に教会で…多くのマスター達の前に その姿を現わした
【デュリン】
影の存在であるヤツらが
表に姿を現わしたってことは…
【エドガー】 …それだけの緊急事態だと 捉えるべきだね
【ティルフィング】
…いったい、なにが
起ころうとしているんですか？
【ディーン】
さぁな…だが、ヤツらが
うろついてるとなると…
意味は分かるよな？
【デュリン】
…命令に背けば、粛清の対象となる
【ディーン】
外出禁止令を
遵守せざるをえないってことだ
チッ、あの女…面倒な真似を…
【ティルフィング】
…レンは馬で移動しています
こうしている間にも、
引き離される…急ぎましょう
【ディーン】
あ…？
ティルフィング、
今の話を聞いてなかったのかよ？
【ティルフィング】
マスターは、まだ洗礼前の身…
正確には、外出禁止令に
則らなくてもいいはずです
【ディーン】
それは、こっちの勝手な解釈だろ？
ヤツらの判断次第じゃ、
消される可能性も…
【ティルフィング】
学者さまは、私達を信頼して
“暦”を託したんです
…約束は破れません
【ディーン】
…俺も同じ気持ちだけどよ、
ここはよく考えたほうがいい
【ディーン】
たとえ粛清対象にならなくても…
組織に背いたとなりゃ、
コイツの洗礼だって危うくなる
【ディーン】
それだけの価値が、
あの“暦”にあるのかって話だ
【デュリン】
…あるのかもしれない
【ディーン】
は…？
【デュリン】
あの“暦”は、
この王国のねつ造された
歴史を暴く代物だと言っていたわ…
【デュリン】
正直、信じ難いけど…
【デュリン】
フレンネル大公の死や今回の騒動を
見ていると、なんだか意味の
ある物のような気がしてくるのよ
【エドガー】 この王国の…ねつ造された歴史…？
【ディーン】
お前まで…！…あのなぁ！
すべてが終わっちまうかもしれねぇ
選択なんだぞ！
【エドガー】 …王立軍の手は、 決定的に足りていない
【エドガー】 ディーン中奏の隊とウチの隊で、 それぞれ引きつければ… 彼らの目を盗めるかもしれない
【ティルフィング】
え…？
【エドガー】 言ったはずだよ… 君達のような人材が、人々を 救うんじゃないかと思っていると
【エドガー】 おこがましいけど… 僕は君達に、期待しているんだ
【ディーン】
チッ…どいつもこいつも…
…知らねぇからな、どうなっても？
【ティルフィング】
エドガーさん！ディーンくん！
…ありがとう…！
【デュリン】
そうと決まれば、さっさと行くわよ！
あのバカ女…
必ず捕まえてやるんだから！
【黒奏官】 …洗礼前の部隊か…
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