200041213 フリズスキャールヴ 終焉『消えゆく信頼』
数日後――
フリズスキャールヴは相変わらず、 マスター達と行動を共にしていた
【フリズスキャールヴ】 なんじゃ、また悩んでおるのか?
【フリズスキャールヴ】 大丈夫、そなたは聡明じゃ そなたなら出来る
視野が広く達観した性格
さらに聞き上手で 的確な意見をくれるため、
姫達は彼女に、 色々と相談するようになっていた
しかし、そうなると 寂しいのはマスターだった
【フリズスキャールヴ】 なにを拗ねておる?
【フリズスキャールヴ】 誰も相談しにこなくなったと 思っておるのであろう?
【フリズスキャールヴ】 案ずることはない
【フリズスキャールヴ】 人は誰しも、役目がある
【フリズスキャールヴ】 相談係がわらわに なったというだけで…
【フリズスキャールヴ】 皆、そなたを心から信頼しておる
【フリズスキャールヴ】 そなたは優劣や上下をつけず、 すべてを個性として受け入れ、 向き合ってくれる奴じゃからの
【フリズスキャールヴ】 そして、それは… わらわも同じ想いじゃ
【フリズスキャールヴ】 そなたは『終焉』を望むわらわを 否定することもなく、向き合い、 真正面から話をしてくれた
【フリズスキャールヴ】 わらわは…それが嬉しかった
【フリズスキャールヴ】 だから… そなたが悩んだ時は、 いつでも相談に乗ってやる
【フリズスキャールヴ】 これからも、ずっと… ずっとな
どうやら彼女は、 マスターの傍にいることを 決めたようだった
【フリズスキャールヴ】 ふっ、他にも なにか悩みがあれば申してみよ
【フリズスキャールヴ】 ここがそなたの特等席じゃ
そう言って、膝枕を勧める彼女
【フリズスキャールヴ】 しばし、わらわの膝で休むとよい
【フリズスキャールヴ】 わらわとそなたの仲じゃ 遠慮はいらぬ
マスターは彼女の好意に甘え、 癒しの時間を過ごすのだった
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