202210141 限定クエスト ハロウィンイベント 終末Hallowe’en ストーリークエスト 終末Hallowe’en 5 - 終末Hallowe’en-4 終末Hallowe’en-4 終末Hallowe’en-4
【パラシュ】 そんなにお菓子を受け取って お菓子屋でも始める気かい?
町の散策を始めてしばらく ギャラルホルン達は持ちきれない ほどのお菓子を受け取っていた
【ギャラルホルン】 ぬひひひひ! ギャラルが本気を出せば このくらい朝ごはんの前ね!
【男の子】 朝ごはんの前に お菓子食べてもいいの!?
【ギャラルホルン】 それはダメだって怒られちゃうわ
【パラシュ】 何の話だい… まぁ、ハロウィンの中心である ギャラルがいたらこうもなるか
【ギャラルホルン】 えっへん♪
【男の子】 お姉ちゃんって ハロウィンのすごい人なの?
【ギャラルホルン】 実は…このハロウィンを 始めたのがギャラルなのよ!
【男の子】 わ…そうだったんだね!
【ギャラルホルン】 そう、だからギャラルがいれば きっとお母さんもすぐに…って どうしたのかしら?
【男の子】 …う、う、ぐすっ
【ギャラルホルン】 …泣いているの?
【男の子】 …うぅ、だって、だって そんなすごいお姉ちゃんがいても お母さん見つからないんだもん
【パラシュ】 ギャラルの力と母親探しは 別の話だと思うが…
【男の子】 でも、でも、いっぱい歩いても お母さん全然見つからないじゃん!
【ギャラルホルン】 きっと、もうすぐ見つかるわ
【男の子】 見つからないよ! もういないんだもん!
【ギャラルホルン】 …っ!
【男の子】 お母さんはぼくのことが 嫌いだから帰っちゃったんだ!
【パラシュ】 …………
【男の子】 いつもこうやってうじうじしてて お母さんのこといっぱい困らせて…
【男の子】 そんなぼくがいなくなって お母さんはよろこんで――
【ギャラルホルン】 そんなことない!
【男の子】 お、お姉ちゃ…
【ギャラルホルン】 そんなことないよ… お母さんがアナタのことを キライだなんて、あり得ないわ!
【ギャラルホルン】 アナタが会いたいって思うような お母さんなんでしょう?
【ギャラルホルン】 そんな風に思えるお母さんなら アナタのことをキライだなんて 絶対にないって、言い切れる
【ギャラルホルン】 どんなことがあっても、 お母さんがアナタを キライになるなんてことはないわ
【男の子】 …………
【パラシュ】 無償の愛とは何かなんて 難しい話をするつもりはないけれど…
【パラシュ】 少なくとも 君が母親を愛しているのなら 母親もまた、それに応えてくれるさ
【男の子】 …うん
【男の子】 お母さんはぼくがうじうじしてても がんばれって言ってくれたから…
【男の子】 きっと会いに来てくれてる… だからぼくもお母さんに会いたい!
【ギャラルホルン】 ぬひひひひっ! そう、その気持ちが大事だわ!
【ギャラルホルン】 さぁ、お母さん探しの再開だね!
【パラシュ】 だね …と、その前にギャラル 少しいいかい?
【ギャラルホルン】 ?
【男の子】 あ、「ちょっとお話」だね! わかった、ぼく先行ってるよ!
【パラシュ】 うん、待っていて
【ギャラルホルン】 …どうしたの、パラシュ
【パラシュ】 あまり言及するつもりは なかったんだが… さすがに気になってね
【パラシュ】 君がどうしてあの子に こんなにも肩入れするのか…
【パラシュ】 そしてそれは あの子だからではなく、 君自身に何かあるんじゃないかって
【ギャラルホルン】 …パラシュには ずっと迷惑をかけてきたものね
【ギャラルホルン】 アナタに隠していたこと… このハロウィンのことも ちゃんと話さなきゃ
【パラシュ】 ハロウィンのこと…?
【ギャラルホルン】 ギャラルには、『まま』がいたの 孤児だったから、血の繋がりはなくて …それどころか会ったこともなくて
【ギャラルホルン】 任務を頑張ると『まま』は ギャラルのことたくさん褒めてた って聞かせてくれて…
【ギャラルホルン】 愛してくれてるって そう、聞いていたの
【パラシュ】 昔の話、だね 君がキル姫になった時の…
【ギャラルホルン】 うん、今ではわかってるのよ ギャラルを利用する為に そうやって甘い言葉を使ってたって
【ギャラルホルン】 悲しい記憶だけど、 何度も繰り返して見せられて すべて、理解してしまったの
【ギャラルホルン】 でも、『まま』に愛してほしかった 認めてもらいたかったギャラルの この気持ちは…
【パラシュ】 …あの子にした話と同じ、か ギャラル、もしかして君は――
【ギャラルホルン】 だからギャラルは鳴らす必要の なくなった笛の音を響かせる為に ハロウィンの仕組みを思いついたの
【ギャラルホルン】 ギャラルの笛の音を聞いて 『まま』が会いに来てくれる かもしれない
【ギャラルホルン】 ギャラルも あの子みたいに『まま』に会って 本当のことを聞きたいから
【ギャラルホルン】 …すごく、怖いけれど
【パラシュ】 …それが本当の目的だったんだね
【ギャラルホルン】 ごめんなさい…隠していて でもね、パラシュに話した理由も 嘘じゃないのよ!?
【ギャラルホルン】 だから、ごめんなさい… ギャラルのことキライにならないで…
【パラシュ】 むしろ逆だな、ギャラル やっと腑に落ちたくらいだよ
【パラシュ】 君の理想に対しボクは真摯だと思った けれど何かが足りないとも感じていた
【パラシュ】 それは君自身の願望だ 人々に手を差し伸べるのはたしかに 理想として立派だ、立派過ぎる
【パラシュ】 ボクとしてはそれでも構わないけど ギャラルはもっと利己的であっても いいだろうと感じていたんだ
【パラシュ】 毎年これだけのことをやってのける そこに妥協はない
【パラシュ】 本当の目的を隠してまで やり続けたことは称賛に値する
【ギャラルホルン】 そ、そこまで…?
【パラシュ】 その目的も 力の使い方も正しいかどうかは 肯定も否定もしないけれど
【ギャラルホルン】 うぅ…パラシュのそういうところは 少しだけ怖いわ
【パラシュ】 ただ、妥協せずに進み続けたんだ できるところまでやろう、ギャラル
【ギャラルホルン】 ありがとう、パラシュ
【パラシュ】 …ボクの聞きたいことは以上だ 今はあの子の母親探しに集中しよう
【ギャラルホルン】 うん…!
【パラシュ】 しかし、ギャラルの持つ孤独は 想像以上に根深いものだったんだな…
【パラシュ】 あの子が母親と出会うところを 見たギャラルにも何か 変化があればいいのだけれど…
【パラシュ】 にしても、さっきの話をあのふたり 特にフリズスキャールヴが聞いたら どんな風に思うんだろうな
【パラシュ】 愛に飢えた子を愛した者、か…
幾度も過ごしたハロウィンの夜 今年のそれはパラシュに また違った景色を見せる
そんなハロウィンも もうすぐ終わりの時を 迎えようとしていたのだった
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