Phantom of the Kill

Story scripts of Phantom of the Kill (ファントム オブ キル)

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202306090 限定クエスト 未分類 ユーフォリア・ブライドウィッシュ ストーリー ユーフォリア・ブライドウィッシュ ストーリー 1 - ユーフォリア・ブライドウィッシュ-OP ユーフォリア・ブライドウィッシュ-OP ユーフォリア・ブライドウィッシュ-OP

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altar.png

6月――

ここは、大神殿ユーノー

街の中心にそびえ立つ その建物には、 毎年たくさんの人々が訪れる

なぜなら――

『ここで結婚式を挙げた夫婦は、 永遠の幸せを手に入れられる』

そんな噂があるからだ

そういうわけで、今年も 大勢のカップルで溢れている ユーノー大神殿

その中で、 あくせくと働く 一人の少女がいた

302511.png 【ミネルヴァ】 本日は、誠におめでとうございました

302511.png 【ミネルヴァ】 お二人の未来に、 幸多からんことを祈っております

そう言って、 深々とお辞儀をする少女

彼女の名はミネルヴァ

302511.png 【ミネルヴァ】 ……ふぅ~、 次は式場の掃除をしなきゃ

大神殿で挙式を執り行う 司祭として、 大忙しの毎日を送っている

401711.png 【スイハ】 あっ、ミネルヴァ 今からお掃除に?

302511.png 【ミネルヴァ】 はい、人が少なくなる この時間にやってしまおうと

401711.png 【スイハ】 働き者ですね、 ミネルヴァは

401711.png 【スイハ】 私も手伝います

302511.png 【ミネルヴァ】 ふふ、ありがとうございます

ミネルヴァの傍らには、 いつも同僚のスイハの姿があった

302511.png 【ミネルヴァ】 でも、すみません

302511.png 【ミネルヴァ】 私からお誘いしたけど…… まさか、ここまで忙しいとは 思ってなかったんじゃないですか?

401711.png 【スイハ】 ええ、驚きました

302511.png 【ミネルヴァ】 ……え?やっぱり?

401711.png 【スイハ】 い、いえ……!すみません! (しまった~、 つい本音が出ちゃった~)

302511.png 【ミネルヴァ】 ふふ、無理しなくていいんですよ

302511.png 【ミネルヴァ】 疲れた時は疲れたと、 休みたい時は休みたいと、 正直に仰って下さいね

401711.png 【スイハ】 はい…ありがとうございます (…うぅ、彼女の方が お姉さんっぽい)

401711.png 【スイハ】 でも、掃除は得意ですから 任せてください

401711.png 【スイハ】 …それに、誘っていただけて 嬉しかったです

401711.png 【スイハ】 ラグナロクの件もあって、 変わる機会を探していたので…

302511.png 【ミネルヴァ】 それなら良かったです 前の職場での活躍も聞いていますよ 二人で大活躍だったそうですね

401711.png 【スイハ】 ヒョウハですか 彼女も背中を押してくれました ですから、弱音を吐いてはいられません

302511.png 【ミネルヴァ】 ふふ、そうですね

幼い見た目だが、 しっかり者のミネルヴァと――

人とコミュニケーションを 取るのは苦手だが、

その能力の高さで、 確実に仕事をこなすスイハ

一見、デコボココンビの二人は、 その相性の良さで、 多くの夫婦の式を執り行っていた

そんな、ある日――

302511.png 【ミネルヴァ】 今日もたくさんのカップルのため、 一生懸命がんばりましょう

一緒に大神殿の掃除をしている二人

窓ガラスを拭く手を止め、 スイハがポツリと呟いた

401711.png 【スイハ】 気になってたのですが……

302511.png 【ミネルヴァ】 どうしたのですか?

401711.png 【スイハ】 ミネルヴァが 結婚を取り仕切っているのは、 不思議な感じがします

302511.png 【ミネルヴァ】 なぜですか?

401711.png 【スイハ】 それは…

302511.png 【ミネルヴァ】 スイハ、何か思っていることが あるのでしたら伝えてください

302511.png 【ミネルヴァ】 言ったじゃないですか 仲間なのですから、 気遣いはいらないと

401711.png 【スイハ】 そ、そうですよね… では…

401711.png 【スイハ】 その…ミネルヴァは 恋愛の経験がないのですよね? 逆にこういうことは苦手かと思って

302511.png 【ミネルヴァ】 た、確かにそうですが、 そんなハッキリと 言わなくても……

頬を赤らめ、 彼女が恥ずかしそうに答える

401711.png 【スイハ】 恋愛に積極的ではないあなたが、 どうして司祭をやっているのか… 少し不思議に思いまして

302511.png 【ミネルヴァ】 そ、それは……

401711.png 【スイハ】 それは……?

302511.png 【ミネルヴァ】 ……どうしてだろう?

心の中で、彼女が自問自答する

302511.png 【ミネルヴァ】 いつの頃から、 こうしていたのか 思い出せないけど……

302511.png 【ミネルヴァ】 長い間、 ずっと司祭として 式を執り行ってきた……

302511.png 【ミネルヴァ】 なぜ……?

302511.png 【ミネルヴァ】 世界の希望のために頑張る エルキュールを見て、 刺激を受けたから……?

302511.png 【ミネルヴァ】 ラグナロクが目覚めた時、 素敵な世界を見せられるよう……

302511.png 【ミネルヴァ】 新しいことに挑戦したいから……?

302511.png 【ミネルヴァ】 それもあると思う

302511.png 【ミネルヴァ】 でも、もっと前から ずっと前から私はこの仕事を していた気がする…

302511.png 【ミネルヴァ】 スイハの言う通り、私はなぜ、 男女の幸せに携わる 司祭をやっているのだろう……

302511.png 【ミネルヴァ】 いつから、だったっけ… 誰と、だったっけ…

302511.png 【ミネルヴァ】 何か、大切なことを 大事な約束を忘れているような…

302511.png 【ミネルヴァ】 それが、 私がこの仕事にこだわる理由?

これは、そんなミネルヴァが 己の心と向き合い、 自分なりの答えを導き出す物語――

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