202309021 初心者クエスト 不可思議仕儀ツークンフト 不可思議仕儀ツークンフト 第3部 不可思議仕儀ツークンフト 第3部 2 - 不可思議仕儀ツークンフト-1 不可思議仕儀ツークンフト 第3部-1 不可思議仕儀ツークンフト 第3部-1 戦闘前
【カシウス】 …………
キル姫カシウスの旅は続く
知の集積と継承の場となる為の 学園を作るべく、候補地を探す旅は いつしか道連れまでできた
【イージス】 そ、そろそろ休憩をだな… いや、私が休みたいのではなく 適度な休憩は士気を…って、待って!
キル姫イージスは世界を知る為 世界の多くを見てきたカシウスの 旅に同行することとなった
【カシウス】 …そう、ひとりではないこと それは制限が発生すると共に 他者を慮るという選択を得ること
【イージス】 お、おも…ぱか?
【カシウス】 ここで休憩にするわ
【イージス】 休憩! …そうだな、そうするとしよう
【カシウス】 好奇心に身を委ねて行動する あなたの疲労度は相当なはず
【イージス】 な、そ、そんなことはないぞ 私は隊を率いる者としての経験を 活かし、そろそろ休憩が必要だと――
【カシウス】 あなたの目を通して見る世界は わたしの目に映らなかったものもある
【カシウス】 観測者を気取っておきながら 「それ」が「そう」であると 思考停止していたのは反省しているの
【イージス】 え、今褒められた?
ひとりがふたりに増えただけで こうも賑やかなのは地上を知らない イージスがいるからなのだろう
【カシウス】 わたしが見落としたものまで 拾っていたら疲れも溜まる そんな事実があるだけ
【イージス】 そ、そうね? いや、周囲に注意を払うのは 当然のことだからな!
【カシウス】 …………
【イージス】 な、なんか言ってよ!?
【イージス】 えぇと、旅の同行者との 円滑なコミュニケーションは どの本に書いてあったかしら…
【イージス】 …私、なんだかいつも 似たようなことで困ってるような
【カシウス】 …………ふふ
事実、カシウスにとって イージスの瞳に映る世界は かつて追い求めたものを見せてくれた
初めて訪れた場所でさえどこか 見知ったように感じていたカシウス
そんな彼女へ平穏な日々の中にある 喜びを教えてくれるのが イージスの世間知らずさなのだった
【カシウス】 …ところで
【イージス】 む、なんだ?
【カシウス】 わたしの旅は目的はあれど 行く当てのない旅だった
【カシウス】 けれど、今はどこかへ向かっている 好奇心が故の行き当たりばったり… ではないわね、イージス
【イージス】 …ふっ、そこに気付くとは 貴様の思考力も伊達ではなさそうだ
【カシウス】 …どこへ向かっているの
【イージス】 え、いや、そんな面と向かって 凄まれると悪いことしてるみたいな…
【カシウス】 あなたは虚勢は張っても 嘘は吐かない性質だと思っていた
【イージス】 えっ、嘘なんかついてないって!
【カシウス】 ええ、これから 嘘を言わせない為に予防線を張ったの
【イージス】 くっ、これが巧みな話術… って待って待って、本当に嘘なんて そんなこと言うつもりはないわ
【イージス】 ただ、気がかりなことがあって… 私の中のヘルがそう感じさせるの
【カシウス】 神令されたヘル… それは「揺らぎ」に関わること?
【イージス】 詳細は不明だけど 私とヘルを分け合ったキル姫 フォルカスに何かが…
【カシウス】 …………
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