20301212 リサナウト スクープを追え
【リサナウト】 朝から幽霊を探すっていうのも おみょむきがあっていいわね
【リサナウト】 …噛んでないわ 趣があっていいわねって 言ったのよ
リサナウトと一緒に 写真が撮れたという現場に向かう マスター
ところで… どうして新聞部を始めたの? とその道中でマスターは尋ねた
【リサナウト】 大した理由じゃないわ 誰もやってないから やってやろうと思っただけよ
【リサナウト】 私の新聞はずっと読んで くれていたのかしら? もしかして愛読者だった?
…ごめん、初めて読んだ とマスターは素直に伝える
【リサナウト】 …はぁ、そうよねぇ この学校にささやかな楽しみを 届けようとは思ってるんだけど
【リサナウト】 なかなかうまくいかないものね… みんな私の新聞の前では、 足を止めてくれなかったわ
ひとりで活動しているなら 宣伝とかも難しいよね とマスターはフォローを入れる
【リサナウト】 人数はしょうがないわよ 設立したのが遅かったもの
【リサナウト】 もうみんなどこかの活動に 参加してたから 引き抜くこともできなかったの
今までずっとひとりで がんばってきたのか… と感慨深い気持ちになるマスター
【リサナウト】 あ、なんて喋っていたら着いたわね 写真が撮れたのはこの辺りよ
【リサナウト】 この曲がり角で 黒い影を背負った 当主様が出てきたの
【リサナウト】 うーん、でも今はもう ここにはいないわね…
【リサナウト】 ということは、黒い霧は この場所にいたんじゃなくて 人に憑いていたってことかしら
【リサナウト】 今のあなたにも見えないし 他の誰かに憑いたのかしら?
確かに黒い霧は、生徒の 負の感情によって出現するものだ
また黒い霧が出現したとなると 早く原因を突き止めないと大変だ 頭を抱えるマスター
【リサナウト】 なに?なに? 当主様は黒い影の正体に 何か心当たりあるの?
リサナウトがウキウキと 声を弾ませる
【リサナウト】 …はっ?
不意にリサナウトが首を動かす 彼女の視線の先には黒い影を まとった女子生徒がいた
【リサナウト】 いたわ! 影をまとっている子よ!
あれは…と身構えるマスター しかし、実際によく見てみると 黒い霧とは少し違うようだ
【リサナウト】 話を聞かせてもらうわよ! 新聞部として!
嬉々としてカメラを手にし 女子生徒へと駆けるリサナウト
授業まで時間がないし 後にしたほうがいいんじゃ… とマスター
【リサナウト】 なに言ってるの!? スクープよ、スクープ!
【リサナウト】 せっかくつかんだスクープを 逃がすわけにはいかないわっ
【リサナウト】 ねぇ、そこのあなた! 詳しく話を聞かせてもらえるかしら!
そう言って、 女子生徒のもとに駆け寄る リサナウト
女生徒は戸惑った様子で 取材を断っているが なおも食い下がるリサナウト
段々と不機嫌になっていく彼女は ついにリサナウトに怒って 詰め寄ってきた…!
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