210012201 マサムネ 楽しみ方は人それぞれ
夏─
今日は、戦闘の合間の楽しい休日
マスターの隊は休養のため、 みんなで海にやってきていた
可愛らしいものやセクシーなもの、 姫たちは思い思いの水着に身を包み、 ビーチで楽しそうにはしゃいでいる
みんな揃ってから 海に入ろうとしているらしいが、 ある姫が来ていない
え？マサムネが…？ 少し心配になるマスター
昨日の戦闘で、 深い傷でも負ったのだろうか…？
マスターが慌てて、 彼女を探しに行こうとする
…と、そこに現れたのは
【マサムネ】
どうなさった、主君？
………
えぇぇぇーーーっ！！
【マサムネ】
な、なんだ！？
そんな大声出して！
ざわつく姫たち
今日はみんなで海を楽しもうと 言っていたのに…
マサムネは他の姫とは対照的な 漁のスタイル…つまり、 海女さんの格好で現れたのだった
ど、どうしたの、その格好…？ 汗を垂らしながら、 マスターが尋ねる
【マサムネ】
どうしたとは…？
【マサムネ】
みんなこそ、どうしたのです？
銛やゴーグルは…？
【マサムネ】
そのような軽装では、
獲れるものも獲れないでしょう
…なるほど 合点がいくマスター
彼女は元々、 海で“遊ぶ”という 感覚がないのだ
海と聞き、 素潜りでの漁と 勘違いしたのだろう
【マサムネ】
さあ主君、早速潜ろうか！
【マサムネ】
自慢するわけではないが、
拙者、漁は得意で、
昔サザエやアワビを一度に…
いや、今日は漁じゃないからね… 慌ててマサムネを制止するマスター
【マサムネ】
は？どういうことです？
【マサムネ】
漁でないのなら…
一体なにを…？
その後―
キャッキャとはしゃぎながら、 海で楽しそうに遊んでいる 隊の姫たち
【マサムネ】
………
マサムネはビーチで一人、 その様子を眺めている
せっかくなんだし、 みんなで遊ぼうよ そうマスターが誘うも…
【マサムネ】
解せぬ…
【マサムネ】
遊びのみに興じるとは…！
彼女は憤っていた
いや、そういうキミも さっきまでずっと潜ってたじゃん ツッコむマスターに、彼女が答える
【マサムネ】
なにを言うか、主君
【マサムネ】
あれはただ遊んでいたのではない…
【マサムネ】
漁にて獲物を捕まえ、
素潜りにて心肺機能を鍛えていた！
まさに一石二鳥ではないですか！
………
真面目な顔して、 よく分からないことを言う彼女に、 困惑気味のマスター
【マサムネ】
素潜りを遊びと言われては、
いささか心外です
【マサムネ】
それでなくても…
【マサムネ】
夏は浮かれやすい季節
【マサムネ】
何事も我慢が肝心なのですから
「…え？我慢…？」 聞き返すマスター
【マサムネ】
………
しかしマスターの問いには答えず、 他の姫たちを眺めている彼女
【マサムネ】
…いえ、なんでもありません
そう言って、また海に潜る
もしかして… マスターは、マサムネが 他の姫を羨ましがっているのでは…
そう思うのであった
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