210021101 レーヴァティン …のんびりしたいの
【レーヴァテイン】 ………
ここは熱帯のジャングル 樹木が鬱然と大地を覆い 巨大な川が森を裂くように流れている
いつもと違う場所でも レーヴァテインはいつもと 変わらぬ様子で過ごしていた
【レーヴァテイン】 …なに?
【レーヴァテイン】 見てわからない? 一人でいるの …悪い?
大きな木の上で 寝そべっている彼女
すぐ側には大きな滝があるし 木の上は危ないよ …と、マスターが心配げに声を掛ける
【レーヴァテイン】 …ふん
いつものように素っ気ない態度
ただ、いつもと違うのは 水着姿ということと 何やら果実を抱いていることだろうか
【レーヴァテイン】 え?この果実…? なんだっていいじゃない… 後で食べるのよ
何かを誤魔化すように答える彼女
マスターは深追いせずに 彼女を遊びに誘ってみた
【レーヴァテイン】 え?今から川下りに?
【レーヴァテイン】 ………いい
【レーヴァテイン】 私はここにいるわ その方が気楽だし
【レーヴァテイン】 せっかく雄大な 自然の中にいるんですもの
【レーヴァテイン】 せかせかせず のんびりと楽しみたいのよ
と微笑み、果実を眺める
その時だった…
【レーヴァテイン】 あっ!
急な突風に体勢を崩し 手を滑らせる彼女
持っていた果実は 木の下を流れる川に落ち、更には 滝つぼへと飲まれてしまうのだった
【レーヴァテイン】 !!
【レーヴァテイン】 ………
不機嫌な表情で 滝つぼをのぞき込む彼女
ど、どうしたの…? と尋ねるも返事はない…
【レーヴァテイン】 ………
彼女はその後も 果実の落ちた先をじっと見ていた…
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