210022204 レーヴァテイン 黒式・熱キ夜ノ微睡
あれから数日後―
【レーヴァテイン】 ……ふぅ 暑い…
プールに続く道を歩くレーヴァテイン
チラリと後ろを見ると…
マスターが付いてきている
【レーヴァテイン】 …なに?
「ボクも一緒に行こうかと思って」 微笑み、答えるマスター
【レーヴァテイン】 …ふ~ん
【レーヴァテイン】 別にこんな傷、大したことないし
マスターは、 彼女が先日 負った傷を心配して、 付いてきていたのだ
【レーヴァテイン】 あのさ…
共にプールを目指しながら、 彼女がマスターに語る
【レーヴァテイン】 今みたいに… 構われるのは正直、 面倒くさいけど…
【レーヴァテイン】 でも…
【レーヴァテイン】 構ってくれる存在がいるって… 気に掛けてくれる人がいるって…
【レーヴァテイン】 ………
“嬉しい”や、 “感謝している”という言葉は、 気恥ずかしくて素直に言えない彼女
【レーヴァテイン】 だから今は…こう伝えるよ
彼女が言葉に出して、 マスターに告げる
【レーヴァテイン】 こんな怠け者の私なんかに 構ってくれるマスターを… 隊の仲間を……
【レーヴァテイン】 悲しませるようなことはしない… 『怠惰』や、その裏に秘められた 狂気に染まるようなことはしない…
【レーヴァテイン】 約束するよ …面倒だけどね
彼女なりの“相手を思いやる心”が、 また新たなるスキルをもたらす… 『黒式・熱キ夜ノ微睡』!
【レーヴァテイン】 この前は言えなかったけど… 今日こそはフニルを使って 言ってみよう
意を決した彼女が、 マスターに告げる
【レーヴァテイン】 ねぇ、マスター
【レーヴァテイン】 どこか…
【レーヴァテイン】 遊びに行かない…?
彼女なりに勇気を出して 誘ってくれたことに、 嬉しさを覚えるマスター
【レーヴァテイン】 ど、どうかな…?
不安げに尋ねる彼女に…
「OK、フニル!」と、 黒アヒルのパペットを撫でるマスター
【レーヴァテイン】 !!
その時、フニルを持っていた手が、 不意にマスターの手と触れ合った
【レーヴァテイン】 きゃっ…! …あ …~~~!!
思わず、声を上げてしまった彼女
どうしたの?と 尋ねるマスターに対し、
【レーヴァテイン】 別に……
…と、赤い頬を見せないように、 そっぽを向くのだった
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