210023214 レーヴァテイン・獣刻・バハムート 理砕『荒海の息吹』

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数日後――

昼――

太陽が照り付け始めた頃、 マスターの隊は疲れを癒すべく みんな自由に過ごしていた

【レーヴァテイン】 ………

ハンモックで休んでいる レーヴァテイン

……が、

ねぇ、レーヴァテイン ちょっといい？ と集まってくる姫たち

【レーヴァテイン】 ………

それに対し、彼女は…

【レーヴァテイン】 おっけ で、どうしたいの？

と、逐一答えてあげている

また、前の状態に 戻ってしまったのだろうか…？ 少し心配するマスター

…だが、

【レーヴァテイン】 おっけ、 でもそれは私じゃなくて、 あの子に言った方がいいよ

【レーヴァテイン】 あの子の方が向いていると思う

逆戻り…じゃなかった 以前は無理をしている状態だったが、 今は前向きな『おっけ』なのだ

マスターにそう言われ…

【レーヴァテイン】 え？そうかな？ 自分ではよく分からないけど…

【レーヴァテイン】 でも…

【レーヴァテイン】 もう今は、 全てを背負おうとは 思ってないかも

【レーヴァテイン】 適材適所

【レーヴァテイン】 任せられることは、 他の子に任せる

【レーヴァテイン】 マスターは 『僕はなにも出来ないから』 って言ってたけど…

【レーヴァテイン】 私は… 『怠け者』だからね

【レーヴァテイン】 それに私も… みんなに頼ることにするよ

【レーヴァテイン】 強くて優しくて、 頼りがいのある仲間に

最初は驚いた姫たちだったが、 彼女のその正直で自然なスタイルを すぐに受け入れられた

相互に絆を深め合ったことで、 彼女はまた新たなスキルを 身に着けていたのだった

【レーヴァテイン】 この力… 理砕『荒海の息吹』って 名付けるよ

――夜

すっかり陽の落ちたビーチで、 マスターと語らう彼女

【レーヴァテイン】 不思議なものね

【レーヴァテイン】 マスターが言う通り、 『諦める』ようになったことで…

【レーヴァテイン】 逆に出来ることが増えた気がする

【レーヴァテイン】 肩ひじを張っていなかった、 以前の自分に戻れた気がする

【レーヴァテイン】 ありがと、マスター

じゃあ、また元の 怠惰なきみに逆戻りかな？ と、マスターが悪戯っぽく笑う

【レーヴァテイン】 ふふ、そうはいかないわ

彼女が濡れた髪を拭きながら、 マスターにこう告げる

【レーヴァテイン】 みんなに任せて楽した分、 がんばんないとね

【レーヴァテイン】 明日は… 今日より少しがんばるよ

怠惰どころか、 その目は素直で純粋な 少女そのものだった

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