210111104 エクスカリバー 『神聖プール王国の誓い』
【エクスカリバー】 さあ、マスター!今日は存分に プールを楽しみましょう!
後日、二人は再びプールに来ていた 上機嫌のエクスカリバーとは逆に マスターは困惑しきっている
マスターにくっついたまま 離れる様子が一切ない エクスカリバー
ええと…あの… これ、どうにかならない、かな…? マスターが言うと――
【エクスカリバー】 む、この程度じゃまだ不安ですか? わかりました もっと警戒を強くしましょう
じゃなくて! その警戒が恥ずかしいんだけど…
【エクスカリバー】 でも、この間のヤシの実みたいに どこに危険が潜んでいるか わからないんですよ!
そうは言っても、これはやりすぎだと マスターは肩を落とす なにしろ――
エクスカリバーが睨みをきかすので マスターの周囲には 誰も人がいないのだ
【エクスカリバー】 これで安心して遊べますね、 マスター!
しかし、楽しそうな彼女を見ると 強く言うこともできず、 そのまま遊び続けるのだった
ひとしきり遊んだ二人は パラソルの下で休憩することにした
さすがのエクスカリバーも 長時間の警戒に疲れたようで 気だるげに休んでいる
そこまで頑張ってくれてるなんて… 呆れ半分感動半分のマスターが 労をねぎらおうとすると――
【エクスカリバー】 伏せてくださいっ!
何事…?と 驚くマスターの横で――
エクスカリバーが 飛んできたビーチボールを 弾いた
【エクスカリバー】 ふぅ、危ないところでした… しかし、今の感覚は…
【エクスカリバー】 私は警戒を解いていたのに あの凶弾に気づくことができた…
【エクスカリバー】 この感覚を戦いにも生かせれば… マスター、私、 なにか掴めた気がします!
それはエクスカリバーが 新スキル『神聖プール王国の誓い』に 目覚めた瞬間だった
マスターはそんな エクスカリバーを褒めながらも…
守ってくれるのは嬉しいけど… ただのビーチボールじゃん と内心で突っ込みを入れていた
【エクスカリバー】 さて、そろそろ お腹が空いたのではないですか? お昼ご飯にしましょうよ
【エクスカリバー】 ほら、マスター! 行きますよ
まあ、彼女が満足してるならいいか とマスターは微笑むのだった
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