210131113 インテグラルノア編(擬彩されし不可逆世界編) 第13章 ラルゴカタストロフィ―攪乱― 第1話 眩惑のキル姫-11 戦闘後
【異族】 イイイイイイイ…
【フライシュッツ】 ハァ…ハァ… これで何とか…
【ヘレナ】 動かないで欲しいな さもないと磔にするよ
【フライシュッツ】 ヘレナちゃん…!
【ヘレナ】 飛んで火に入る何とやらだな アナタ一人で飛び込んできても 勝ち目はない
【フライシュッツ】 それでも… ううん だからこそ…
【フライシュッツ】 あたしが行くべきだと思ったの みんなを守るために
【ヘレナ】 随分と健気な心意気だ その勇気に免じて、今は殺さないで おいてあげるよ
【ヘレナ】 階段は使えないけれど、そうだな… そこの窓から飛び降りるといい
【ヘレナ】 キル姫なら多少、怪我をしても 死なずに済むだろう ほら、早く行くんだ
【ニール】 逃がしてあげるなんて、 ヘレナは優しいのね
【ヘレナ】 ヘレナはいつだって聖女のように 優しいんだよ…くふっ
【フライシュッツ】 見逃してくれるんだね ありがとう… だけど…
【フライシュッツ】 おねーちゃんは逃げるわけには いかないのっ みんなのために!
【フライシュッツ】 「戦いの中で大切な者を失う」… あの呪いを祓ってくれた草薙剣ちゃん の言葉を嘘にしないためにもっ
【フライシュッツ】 おねーちゃんは戦うよ!
【ヘレナ】 ふ~ん だったら…
【マサムネ】 下が騒がしいな… 侵入者はまだ始末できていないのか?
【パラシュ】 回りくどいことをしているようだね ボクが行ってこようか
【ヘレナ】 その必要はないと思うな
【マサムネ】 ヘレナ… 何をしている?
【ヘレナ】 なにって、フライシュッツを捕らえた から連れてきたんだよ
【フライシュッツ】 …………
【マサムネ】 そんなことは見れば分かる 拙者が聞いているのは
【マサムネ】 何故、始末していないのかと いうことだ
【パラシュ】 生け捕りにしろと言った覚えは ないんだけどね
【ヘレナ】 皆殺しにしろと言われた覚えもないな ヘレナの好きにして良いんじゃ なかったっけ?
【ニール】 二人とも、それで納得してたわよね
【マサムネ】 揚げ足を取るな そなたが斬らぬのなら拙者が斬る
【ヘレナ】 らしくないな、マサムネ ヘレナに任せれば悪いようにはしない と言っただろ
【ヘレナ】 本番はここからだよ フライシュッツを利用してスイハ達を 一網打尽にする
【ヘレナ】 そのための駒なんだから
【マサムネ】 奸計は好まん それは所詮、弱者の術だ
【パラシュ】 でも、それがヘレナの生き方だろう ボクの理想とは相容れないけど 評価はできる
【マサムネ】 …ならば、そなた達だけでやれ 拙者は関与せん
【ヘレナ】 それで十分だよ じゃあ…フライシュッツに少し 質問しようかな…くふっ
【フライシュッツ】 ううっ…
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