210201211 美樹 さやか 考えるより行動!
【さやか】 あっちゃー また失敗しちゃったかぁ…
さやかが残念そうにため息を吐く マスターも思わずつられてしまう
【さやか】 あははっ、 マスターまで ため息つかなくてもいいのに
【さやか】 それにしてもスイカ割りって 結構難しいんだね
【さやか】 明日の本番までに 上手くできるようになるかな…
さやかとマスターは常夏の島で 開催されるスイカ割り大会に 参加するため、特訓中だった
闇雲に挑戦しても上手くはならない 一休みして失敗の理由を考えようと マスターが提案し、ふたりは海の家へ
【さやか】 うーん、スイカ割り… ズバーって叩っ斬るなら 私にぴったりだって思ったんだけど…
【さやか】 目隠しして 声だけを頼りにして 目標を探すって大変なんだね
【さやか】 斬るぞーって気持ちだけじゃ どうにもならないのは…当たり前か あはは…
うーんと唸るさやかを見て 自分の指示が悪いのかも… とマスター
【さやか】 そ、そんなことないよ! …たぶん
【さやか】 あ、いやマスターのせいって ちょっとでも思ってるから… とかじゃなくてね!?
【さやか】 ほら、目隠ししてるから マスターの指示が間違ってるか どうかもわからないっていうか…
妙なところで正直なさやかに 思わず笑みがこぼれてしまうマスター
【さやか】 もう、笑わないでよー っていうか、私のほうこそ 上手くいかない原因かもしれないし…
【さやか】 マスターが細かく指示してくれて、 私もちゃんと聞いてるつもりだけど… なかなかうまくいかないもんだね
意識的…いや、集中力の 問題かもね、とマスター
【さやか】 ええー、それどういう意味ー? 集中してないってこと?
ご想像にお任せします と、さやかの質問をさらりと かわすマスター
【さやか】 あー、逃げたなー!
そんな冗談を言いながら 笑い合うさやかとマスターだが 次第に口数が少なくなっていく
【さやか】 結局、ちょっとずつの ミスが重なって 上手くいかないのかな…
【さやか】 …よし、やめた! くよくよするのは向いてないし 練習再開しよ!
【さやか】 しっかり考えるのも大事だけど 私は体動かしてるほうが 上手くいく気がするよ
【さやか】 考えるより行動! なんてねっ!
それで大丈夫かなぁ… とマスターは不安そうな顔をする
【さやか】 よーし、やるぞー!
ふたたび目隠しをして スイカと対峙するさやか
【さやか】 回って…と うう、ふらふらする… 何度やっても慣れない…
【さやか】 それじゃあマスター、指示お願いね!
さやかの合図で マスターが声を掛けようとしたその時
【異族】 グギャアアアアッ
【さやか】 えっ、どうしたのマスター!?
突然、迷いこんできた異族が さやかとスイカの間に割り込んでくる
マスターの「敵だ!」という 叫び声に慌てて目隠しを取るさやか
【さやか】 …もしかしてこの状況は マスターとの連携の練習に最適?
遊びじゃないよ! とマスターはさやかの発言に ツッコミを入れる
【さやか】 敵がいてもいなくても… 遊びでもそうじゃなくても 私はいつだって本気だよ!
それっぽいこと言えばいいって 訳じゃない…と思いつつ、さやかに 頼もしさを感じるマスター
【さやか】 それじゃ改めて 指示お願いね、マスター!
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